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吉本大輔プロフィール

photo by Hiroo Kikai
1941.08   大阪に生まれる
1967.03   日本大学芸術学部演劇科卒業
1971.08   日本テレビ美術部退職
1972.10   ポーランド ヴロツラフ市「国際青年演劇祭ーネオ狂言」にて舞台監督
1977.09   大野一雄舞踏公演「ラ・アルヘンチーナ」 舞台監督:吉本大輔 出演:土方巽
1981.01   大野一雄舞踏公演「私のお母さん」 舞台監督:吉本大輔 出演:土方巽
これより舞踏家として発つ(40歳)
1983~
1987
  処女舞踏公演4部作となる 風葬「風の中の羊歯」、火葬「火の中の卵」、水葬「水底の石」、鳥葬「鳥女の首」 を始め数々の舞踏公演を日本各地で行うほか、ベルギーオランダなど海外公演も開始。
1987.05   第1回国際交流基金援助ポーランド舞踏公演 ポーランド内6都市において公演 以後現在にいたるまで、日本各地における公演の他、 ベルギースイス、オーストラリア、ハンガリー、ポーランド、イタリア、ボズナニなど数多くの海外公演、ワークショップなどを精力的に展開している。 北海道でも、1993年第1回サッパラ・アート・パラダイス出演以来、数回にわたり公演を行っている。
2001.11   徐 承我(ソ スンア)第1回舞踏公演「蒼天のしずく」 構成・演出:吉本大輔 出演:徐 承我、吉本大輔
2002.08   札幌石山緑地フェスティバル「石伝説」 出演:吉本大輔、徐承我、空谷 札幌市芸術文化振興助成事業「ガラ咀嚼公夫人の婚礼舞踏會」 作・演出:吉本大輔
2003.08/29.30.31   札幌石山緑地フェスティバル
2003.09/3.4   徐 承我(ソ スンア)舞踏公演「蒼天のしずく」 構成・演出:吉本大輔 出演:徐承我、吉本大輔 札幌インディゴ
2003.09/06   「ガラの法悦」 作・演出・出演:吉本大輔
 
′06麻布ディプラツ公演に寄せられた各界からの反響

photo by Hideyo Tanaka

photo by Tommy Bay
 
平岡正明(評論家)
すさまじいバッハの使い方だった。ヨゼ・シゲッティかと思った。吉本大輔は音楽の使い方がうまい。バッハが鳴っている間のその踊りは、虫、魚、あるいは両生類の生誕までの質量を感じさせた。
雑誌『無線と実験』(2007年4月号)より抜粋

牢人
公演の最中、それまで自分が費やしてきた時間は華麗に忘却され、現代をこえた現実の中で、オスカー・ワイルドの箴言が血脈をかけめぐった。「存在している事と、生きる事は違う」
 みる者を陶然とさせる、流麗な舞踏ではない。魂に応えておりてきた神にいらだつ肉体のきしみ音の道程のように、裸身いちめんから濃絶なデモンをひきしぼる舞いすがた。フェリー ニの『 カサノヴァ』のような悪夢孔雀の衣を裸身にはりつけると、肉体はいらだちの最頂点に達し、どうらんと極彩色が肉体との不連続面を全方向にさらけだして狂乱する。

鬼海弘雄(写真家)
麻布十番で昨年の暮れに公演された『エロスとタナトス』はすごかった。どんな表現でも、「無意識」という光の届かない深海まで重りを降ろさないものはどこか胡散臭いものだが、その「重り」は肉体と知の膨大なエネルギーを求めてくるから、その得体のしれないものに向かいつづけることは並大抵であるはずがない。吉本大輔はそれを身体ひとつで飄々と試みている。

天野さゆり(専門職)
光が身体という器を這う。まるで微細胞のひとつひとつに魂が躍動するのだ と精神が丁寧に教えてくれている様に。脇腹の胞が輝き、一筋の光線が私の身体を突き刺し突き抜け、私の瞳の奥に煌めくナノを捉えて放さない。

渡辺千尋(銅板画家)
舞踏に宿命的に選ばれてしまった肉体を持つ吉本大輔氏は、これまで一語も己の舞踏について弁明したことがない。全ての思念は身体表現にこそある、という戒律を頑に守り続ける、潔い本物の舞踏家なのだ。
 
吉本大輔舞踏公演
エロスとタナトス
原作:スタニスラフ・ドゥ・ガラ咀嚼公夫人
2006年度国際交流基金援助作品
 
【STAFF】
照明:市川滋
美術:吉本大輔
助演:望月亜希子、高橋理通子
協力:ジ・アクト、岩田恵(タナトス6/アトリエサード)
[宣伝美術]
写真:鬼海弘雄/デザイン:渡辺千尋/協力:中村千登勢