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山田マミのやっぱり、パリが好き

フランス在住の山田マミさんが、現地発信の最新ダンス情報をタイムリーにリポート!
ダンスだけでなく、ワイン、フェスティバル、市場などなど、フレンチ生活を山田マミさんによる独自の視点でお伝えします。動画によるダンス映像の配信も見所です!

2022年2月

いよいよ出国!PCR検査で凹んだ

晴れて自由の身になった2週間の東京生活を慌ただしく過ごし、最後の難関はPCR検査。
無料のところや格安検査は空港でのチェックイン時に拒否される可能性があるというので、海外渡航用の検査をしているところをチェック。なんでこんなに検査料が高いのだろう。フランスでは健康保険に加入していない外国人でも、1万円以下で検査を受けられるのに、日本の健康組合に入っていない私は2万円。
それでも以前より少し安くなっている。前は3万円だった。高いが仕方がない。これがなければ飛行機に乗れないし。

飛行機会社提携の医療機関だと少し安くなることを知って予約。
しかし難題が待ち構えていた。
「ご来院に関して、入館方法のご案内をしますので当日到着しましたらお電話ください」
日本の携帯電話を持っていない私はどうしたら良いのかしら?
今や公衆電話を探すのは至難の業。私の携帯から電話をかけたら国際電話になって膨大な金額を請求されてしまう。
家族から携帯電話を借りて連絡したら、地味な入口を指定されて、エレベーターを降りたらバケツやビニール傘が置いてある狭いフロアに出た。派手な宣伝とは対照的な外観だったけれど、中に入れば素敵な内装。誰にも会わずにここまできたけれど、院内には何人もの人がいる感じで、ちょうど診察が終わった人が受付前のエレベーターから帰っていった。あら、こんなところにおしゃれなエレベーターがあったのね、気がつかなかった。
で、無事検査を1分で終えて帰る際、受付前のエレベーターに向かおうとしたら「お客様、こちらです」と言われて先ほど通った地味なドアに向かった。そして、ここで初めてわかった。コロナ検査を受ける人は裏口から入るのだった。
なんで?
コロナ検査を受けることはそんなにネガティブなことなのかしら。フランスでは、歩道のテントが検査場だったりする。顔なんか隠さないし、皆堂々と並んでいる。検査を受けることは悪いことじゃないという感覚なのに、日本では「悪」なのらしい。
なんだかすご~く嫌な気分を味わった。

高額検査料を払い、嫌な気分を味わったのに、出発前日に大使館からのメールが来た。
「ワクチン接種済みであれば、どの国からの渡航者であっても、フランス入国時に陰性証明書の提示が不要になります。」
嬉しいが、ガビ~ん。もう少し早くメールを送ってくれていたら、高額で不快な検査を受けずに済んだのに。と怒っても仕方がない。陰性だということがわかっただけでも良かったと思え、だ。

ところが空港でのチェックイン時、空港職員にはこの情報が伝わっていなくて、メールを見せても信じてもらえない。結局陰性証明書、健康証明書、入国後の情報(こんなの聞いてないよ~)などを確認された。真面目で一生懸命なのはわかるけれど、もう少し臨機応変に対応してもらいたい。
もちろんフランスの空港ではノーチェックであっという間に外に出られた。なんだろうこの違い。

羽田空港は閑散としています。まあ、このおかげでエコノミークラスでもゴロリと横になって寝られるのは助かるけど。

店もほとんど閉まっていて、寂しいなあ。商売上がったりで、みんな大変なんだろうなあ。

フランスのコロナ状況

さて、フランスでは、

・全ての文化・スポーツ施設では、マスクを着用すれば人数制限なしで入場OK

・屋外でのマスク着用義務解除

・スタジアムや映画館、交通機関における飲食や、カフェ・バーでの立食OK、ディスコの営業再開

メトロではまだマスク着用が義務だけれど、道ゆく人のほとんどはマスクなし。マスクをしているのは爺婆ばかり。

で、早速劇場に行った。

おお、美しい!光り輝く劇場が懐かしい。パリ郊外だけれどメトロで行けるモントルイユのヌーヴォーテアトル。
劇場に入るにはワクチン証明が必要だけれど、以前同様舞台が見られるのは嬉しい。文化は必要だからね。

今夜はカミーユ・ボワテルのヌーボーシルク「間、あいだ」。
鍋のお湯が沸き、万年床がある。タイトルも日本語だし、日本みたいだなあと思ったら、日本に触発されて作った作品で、すでに日本でも公演していた。
出演者に二人の日本人がいた。青木じゅんさんと井原季子(トキコ)さん。
フェイント続きで予想を見事に覆してくれる演出に爆笑。短いシーンが36個もあって、その度に床が抜け落ちていく。役者も落ちないように命懸けの演技だ。とうとう最後は全てが崩れて瓦礫だらけとなった舞台。よくぞここまで壊してくれたものだと感心した。

出演者は四人なのに、裏方さんが六人。それだけ仕掛けが多いということなのね。手が凝ってるなあ。カミーユ・ボワテル。次回また見に行こうっと。

やっぱりエキサイティングなフランス

パリ編
パカパカという音がする方を見れば、警察騎馬隊。
パリは大都市だけれど、馬で見回るお巡りさんがいるのです。和むなあと見惚れていて、写真を撮り忘れた。すみません。

クレルモン=フェラン火事編

朝焼けに浮かび上がる黒煙。火事!?
「いやいや、定住しない移動民族が車を燃やしているだけだよ」
そういえば消防車のサイレンの音も聞こえない。盗んだ車を燃やしているのかも。

造幣所で火事!
我が街には造幣場がある。紙幣を作っているらしい。見学できないので本当のことはわからないけど。そこで火事騒ぎがあった。被害状況は発表されていないけれど、お金燃えちゃったのかなぁ
どさくさに紛れてユーロ札でも盗めなかったものかと思ったりして。あ、これって犯罪ですね。。。

今月の悲しい出来事

2月25日ロシアのウクライナ攻撃が始まった。「戦争なんかしちゃいけないんだよ」といった広島の被爆者の折免シゲコさんの言葉が思い出された。本当だ。
でも、どこかで遠くのことにしか思えていなかったのだけれど、数日後にガスが46%値上がりし、食料品も値上がると聞いて慌てた。火の粉は飛んでこなくとも、懐は火の車だ。ガスは秋に値上がりしたばかりなのに、さらに46%?ヨーロッパの多くの国はロシアからガスを買っていたのだ。しかもパイプラインはウクライナ経由。戦争が起きてパイプラインを止められたらガスの供給はなくなる。また、ウクライナは小麦粉の大量生産国ということを知った。だから小麦粉は値上がりする。参ったなあ。こうなると昔に戻って薪を割って火を起こすしかないし、自給自足の生活を考えなくてはいけない事態になる。

一つの地球に住んでいる人が、なんで戦争をするのかなあ。殺し合って、壊して、地球を痛めつけている。なんでにっこり笑って仲良くできないんだろう。
「これは遠くの国の出来事ではないよ。ここから2000キロしか離れていないから、ロシアがミサイルの方向をちょっと変えたら簡単にここまで届くよね。核爆弾だったら、地球には何も残らない。広島に落とされた原爆の何倍も強いものだから、たとえ人が生き残っても、食物は育たないし、放射能で長く生きることはできないだろうね」
この戦争は他人事じゃないのだ。

マギーマランの「Y aller voir plus procheもっと近くに寄って見ろ」を思い出した。人類が起こした戦争の歴史の起源を題材にした作品で、「戦争は権力を誇示するエゴイストたちが起こしているもので、いくら戦争に勝ったとしても、そこには多くの犠牲があることを忘れてはならない。」という件が思い出された。台を石で叩きつけるラストシーンは、出演者の背中にやりきれない悲しみと憎しみが込められていて、まさに今そんな気持ちになった。

ちょっとバカンスゥ~

日本入国時の強制隔離のことで頭がいっぱいで、紹介するのを忘れていました。1ヶ月前を振り返って、バカンスぅ!
今年も嫌いなスキーバカンスに行ってきました。スキーは嫌いだけれど、旦那を喜ばせるためには我慢も必要。まあ、いいこともあるさっです。

今回はフランス南東部、グルノーブルとニースの間にあるセイラックVallée de Ceillacに行ってきました。
写真では、中央の木の奥、山の麓にある集落にバカンス村があって、そこに宿泊。山に囲まれた小さな村はスキー客で賑わっていました。

不思議な十字架。キリスト像ではなくて、鶏とかトンカチとか色々あって賑やか

キリスト教信者ではないので良くわからないけれど、4つの福音書の象徴的なものを飾っているらしい。

ヨーロッパでもっとも標高の高いところにある村サン・ヴェランSaint-Véranに行ってきた。

標高1756mだそうな。宿泊していた町から無料バスで到着。

バスを降りてひたすら急な坂道を登ると、こんな家が見えた。
石造りの家の上に張り出した木造の家。

違法建築じゃないの?よくまあここまで張り出したもんだ。
古いし、今にも崩れ落ちそうで、ビクビクしながら下を通った。

こんな家がたくさんあって、これがこの村の特徴らしい。

アルペンスキーもできる小さな村を訪れる観光客はかなり多くて、昼食時のレストランはほぼ満席。結構寒いのに平気で外のテラスで食事をする人たち多数。体温高いのかなあ。

街のあちこちにキリスト誕生を祝うクレッシュが飾ってあって、クレッシュ巡りもまた楽し。でも、坂道ばかりなの…しかもかなり急勾配で…息切れしてる…

木の枝で作った羊がかわいい

これは松ぼっくり

個性的なクレッシュがいいね!

金属パイプとピンポン玉の近代的なキリスト一家

雪、少ないかも。地球温暖化…ふむ。

時間を気にしながら、雪路をハイキング。帰りの最終バスを逃してはいけない。これを逃すと雪の中で野宿になってしまう(汗)

観光地では無料で楽しめるイベントがあるので、観光局や宿泊所の受付で情報をゲットしよう!
受付で観光イベント情報を問い合わせている時に、ちょうどサン・ヴェラン観光から戻ってきた人が通りかかって、「絶対おすすめ!」と。詳しい情報を確認したいと思って、翌日この人に会いたい会いたいと念力を発しながらハイキングをしていたら、本当に会えた!テレパシーが通じたのだ。会えなかったらこんなに楽しい1日は過ごせなかったかも。ラッキー!

犬ゾリのご一行様です

山田マミ プロフィール
幼少よりダンスを始め、80年代はアメリカに没頭するが、今は亡きダンス・ア・エックスでローザスの「オットーネ・オットーネ」を観て、ヨーロッパの歴史の深さに圧倒され、フランスに移住。しかし、言葉の壁に阻まれ、英語圏への脱出を計画。ところがその矢先、腹ぺこで歩いていた私に「ヴォワラ、マドモアゼル」と林檎を差し出してくれたおじさん。レストランに仕入れる林檎が1個足りなくなってもいいのかしらと心配しつつも感動!もしかしたらフランス人ってすっごく優しいかも?脱出計画は一挙に吹っ飛び、フランス定住を即決める。住んでみたら奥が深いフランス生活。1年が2年になり、あっという間におばさんになった。パリジエンヌを長年やっていたが、環境を変えるのも一つの経験と、地方都市に移住。山が見え、庭のある生活は新鮮だけれど、やっぱりパリが恋しくなる。イベントはたくさんあるし、人はうじゃうじゃいるし、デモに暴動、スリに騒音とエキサイティング。我が身を守るには、ボケている暇はない街なのだ。時々出没するパリで再発見をして、やっぱりパリが好き~!
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