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山田マミのやっぱり、パリが好き

フランス在住の山田マミさんが、現地発信の最新ダンス情報をタイムリーにリポート!
ダンスだけでなく、ワイン、フェスティバル、市場などなど、フレンチ生活を山田マミさんによる独自の視点でお伝えします。動画によるダンス映像の配信も見所です!

2023年1月

おけましておめでとうございます

なのだが、
今年は「あけおめ ことよろ~」で始まった。簡単でいいけれど、ちょっとねえ…と思うのは、おばさんだけ?

フランスでは大晦日の夜は豪華な食事をして、1月1日午前0時のカウントダウンを待って、年が明けた瞬間に「ボン・ナンネ~Bonne année」と叫んで新年を祝い、この時ばかりは誰にキスをしても良いという習慣がある。道端で見知らぬ男にぶちゅ~っとやられた経験のある私は、それ以来マフラーで口を覆うことにしている。

コロナ禍が明けて、今年はどこも盛り上がっていて

パリのシャンゼリゼ大通りはめちゃ盛り上がり
コロナ禍の鬱憤を晴らすかのように、そしてもうコロナ菌は消滅したかのような騒ぎ

凱旋門は花火で囲まれ、

身動きできないほどの人、人、人

ここまでわさわさしていたとは、翌日のニュースを見ておったまげた。

我が家はバカンス疲れで家で静かに過ごし、翌日からの仕事に備えました。
フランスの会社は、1月2日から営業です(泣)
日本の正月休みが羨ましいぃぃぃ

パリのコロナ検査場はテントが倒れ、閉鎖中。コロナはもう完全に終息したってこと?まさか…

コロナもぶっ飛ぶ年金改革

そして始まった、ストライキにデモ行進
年金改革はんた~い

ストでメトロは閉まり、

デモ行進で道路は封鎖。で、渋滞が始まってる
人がわさわさ外に出ているのに、なぜか新規感染者が激減。半分以下。
コロナどころじゃない、年金問題の方が重要ということなのかも。コロナもぶっ飛ぶ年金問題なのです

ガレット・デ・ロワ

1月6日はガレット・デ・ロワ
アーモンドの粉がたっぷり入ったパイで、中には小さなフィギュアが入っている。見事にゲットした人が王様になって、金色の紙の王冠を付けるという習慣。今年の王冠はディズニーだった
ノエルからこの日まではダイエットはできないスケジュールなのだ

バッコスの狂宴が戻ってきた!

マレーネ・フレイタス・モンテイロの「バッコスの信女-浄化へのプレリュード」が5年ぶりのツアーに出ている

開場時からピーピープープー、ガチャガチャとうるさい舞台。狂宴はもう始まっているのだ。

公演後のトーク。異色な作品を作る人なので、突拍子もない人かと思ったら、思慮深く、冷静な人だった。(右側の人がマレーネ・フレイタス・モンテイロ、マイクを持っている人は劇場のディレクター)

作品には唐突に日本人の自力出産シーンが映し出される。これがショッキングで、しかもバッコスとどのような関係があるのかさっぱり分からず、5年前から???だったので、聞いてみた。
すると、この映像は原一男の『極私的エロス恋歌1974』で、誰も手伝わずに一人で出産するようにと監督からの指示に応えた女の出産シーンで、ギリシャ悲劇の中で、出産時に出てきた赤ん坊の髪の毛を触って、獣を産んだと思い込んだ女が赤ん坊を見ずに殺してしまうという悲劇が、この映画に結びついたとのこと。
「でも、この映画の母親は一人で産んだのちに子供を抱きしめていますよね。」
なるほど、ようやく理解できた。これがわかっていたら、目を逸らさずに見たのになあ。

発見!電気代をかけずに温まる方法

そう、丸ごと唐辛子。これを粉状にするのだ!
すり鉢でもできるけれど、細い溝に入った粉を掃除するのが大変だったので、パセリなどをみじん切りをする道具を使用。
唐辛子ってすごいパワーで、触ってもいないのに刻んでいるうちに顔が熱ってきて、汗が出ます。暇に任せてぜひやってみてください。

ビニール袋の中で作業するのがおすすめ。粉が飛び散って、くしゃみは出るわ、飛沫が目に入ろうものなら飛び上がる痛さ!ビニール袋の中で砕いても、効果あり。砕き具合を見るために、時々袋を開けているからかも。
ちなみに私が使った唐辛子は「pilipili」と書いてあって、日本語もフランス語も「ピリピリ」なのね

空港までの遠い道のり

地方在住者は、日本に行くためにはパリに出なくてはならない。国鉄の遅延はザラなので、パリに一泊することにしている。
しかし、自宅を出発する日が全国一斉ストライキに大当たり。ついこの間国鉄の運転手が給料を上げろと言ってストをしたばかりだが、今回は年金改革反対のスト。
なんでわざわざ私の乗車日にストをする?と怒っても仕方がない。運が悪いだけだ。怒るより解決策を練る方が大事だということは身についた。

サルコジ大統領のことは好きではなかったけれど、ストに関して「最低限のサービスを保証せよ」という法律を作ってくれたことには感謝している。このおかげで交通機関が全て運休ということはなくなったから、なんとかパリには辿り着けるはずだ。

(注)フランスの電車は、事故とか故障などでの遅延は日常茶飯事。時間通りに到着することなど、ほぼ、ない。時間通りに到着した時は、思わす拍手したくなるほどだ。
日本の新幹線が1分の誤差もなく到着するのは、フランス人にとって驚異的なことなのだ。ありえない!
以前にパリに出るのに、TGV(フランス版新幹線)を3本逃し、4本目でようやくパリに辿り着いたことがある。電車が遅れて、駅に到着すると同時に乗るべきTGVが発車し、駅員の指示で別の駅に移動するも、また到着と同時にTGVは発っていくということの繰り返し。乗り換え客がいるのだから、待っていてくれても良いものだと思うのだけれど、そのような親切心のかけらもない。
「定時出発、遅延到着は当たり前よ」とフランス人にさらりと言われてしまった。

無事にパリに到着し、翌日はストをしないという組合の発表に喜んだのも束の間、パリから空港に向かう高速鉄道RERのB線は、早朝からポイント故障で昼を過ぎても不通。
どうすべ?
オペラ座前からバスで空港に向かうか、タクシーか。空港に向かう高速道路は1本しかないから、渋滞したら二進も三進も行かない。不安…
(!)パリの空港に向かう時は、時間に余裕を持って行ってください。マジで。

セレブなパリのシャルル・ドゴール空港
高級店がずらり。財布は出さない(出せない)が、目の保養に一回り。

フランスで学んだことの一つが、身分を知れということだった。
フランス人は無意識のうちに身分階級意識が根付いている。ルイ王朝時代から変わっていないようだ。
自分の階級に見合ったものを身につけ、生活しろということで、その身分に生まれ育ったのだから、その上の階級を妬んではいけない。これが運命なのだ、と。それに無理して高級品を身につけたところで、それ相応の身なりをしていなければ笑い物になる。本物のブルジョアは、仕草の一つから身についた気品が漂っているのだ。

若い日本の女性がルイ・ヴィトン製品を買う姿を見て、「日本人はヴィトンのバックをさくさく変えるほどのリッチな生活をしているのか!」と驚いているフランス人。
「日本=高所得者ばかり=リッチな国」という構図が頭の中でぐるぐる回っているから、
「違うよ、生活切り詰めて、お金を貯めて、貯金を一気に叩いて買うんだよ。日本に戻ったら安くて狭いアパートで貧乏生活」
と言ったら
「理解不能。たかがカバンでしょ?もっと有効に使えないの?」
と言われてしまった。

以前にとある超高級ブティックにユニ⚪︎ロのパーカーを着て行ったら、商品は目の前にあるのに売ってもらえなかった。そのことをパリのガイドさんに言ったら、
「店員は客が入ってきた瞬間に、その人が一見さんか、成金か、ブルジョアか、そのブランドを愛する本物の客かどうかがわかるんですよ。全身下着までそのブランドで固めていかないと売ってもらえませんよ」と言われ、はたまたブルジョアの壁の前に打ちのめされるのであった。

それに大枚叩いて買ったところで、ひったくられたり空き巣に入られて盗まれるのがオチ。
「形あるものは全てなくなる」
そうね、これも、あれもじゃなくて、よ~く考えて本当に好きなものだけを一点。その分もっと有効なものにお金を使おうというフレンチメンタリティに納得。

これから日本だ~

山田マミ プロフィール
幼少よりダンスを始め、80年代はアメリカに没頭するが、今は亡きダンス・ア・エックスでローザスの「オットーネ・オットーネ」を観て、ヨーロッパの歴史の深さに圧倒され、フランスに移住。しかし、言葉の壁に阻まれ、英語圏への脱出を計画。ところがその矢先、腹ぺこで歩いていた私に「ヴォワラ、マドモアゼル」と林檎を差し出してくれたおじさん。レストランに仕入れる林檎が1個足りなくなってもいいのかしらと心配しつつも感動!もしかしたらフランス人ってすっごく優しいかも?脱出計画は一挙に吹っ飛び、フランス定住を即決める。住んでみたら奥が深いフランス生活。1年が2年になり、あっという間におばさんになった。パリジエンヌを長年やっていたが、環境を変えるのも一つの経験と、地方都市に移住。山が見え、庭のある生活は新鮮だけれど、やっぱりパリが恋しくなる。イベントはたくさんあるし、人はうじゃうじゃいるし、デモに暴動、スリに騒音とエキサイティング。我が身を守るには、ボケている暇はない街なのだ。時々出没するパリで再発見をして、やっぱりパリが好き~!
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