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山田マミのやっぱり、パリが好き

フランス在住の山田マミさんが、現地発信の最新ダンス情報をタイムリーにリポート!
ダンスだけでなく、ワイン、フェスティバル、市場などなど、フレンチ生活を山田マミさんによる独自の視点でお伝えします。動画によるダンス映像の配信も見所です!

2023年5月

5月1日のメーデーは祝日

5月1日は働く人の日。だから美術館なども休館になる、祝日の中でも元旦とクリスマス同様の別格の祝日。
そして、働く人の権利を守るためのデモが行われる。
この日は誰もがスズランを売って良い日なので、小遣い稼ぎにデモに行って、売りついでに参加しようという魂胆でいたのだけれど、天候不順でスズランはきれいに咲いてくれないし、

アラレが降ったから、家にこもるフツーの祝日となった。

ほんの数分降っただけなのに、歩道は真っ白!
とまあ、のんびり過ごしていたのだけれど、夜のニュースを見てびっくりした。
デモの参加者は全国で230万人!内務省の発表では78万人と、組合が発表した数字とは大差があるけれど、かなり盛り上がったらしい。
で、パリでは案の定、暴動です。

デモに乗じた壊し屋は、店を壊すわ、

ATMは壊すわ

車は燃やすわで、

大変な騒ぎ。

同じパリでも暴動なしの集会もあったみたいだし、パリ以外の都市では平和なデモ行進だったらしい

渋谷で暴動があっても、隣の代官山は静かという感じなので、集会には近寄らないこと!

数年前、平和的集会の解散後に、駐車していた車を軽く蹴っ飛ばしただけの若者が、いきなり女の警官の集団にボコボコ叩かれて、たまたま近くを通りかかった私も巻き込まれそうになったことがあって怖かった。とにかく近寄っちゃダメです

パリ散歩

パリ・オペラ座のガルニエ宮の正面は、外装工事中で幕がかかっている。本物と見間違いそうなほど精巧な幕の間にシャネルの広告

そのオペラ座前の広場には、ローランギャロスのスタンド

日本の漫画は大人気なのだ。グッズ販売のお店をあちこちで見かける

今月の1枚

過疎化が進む田舎町。パンがなければ食事が始まらないフランス人には、パン屋は必須。しかし、後継者不足でパン屋がなくなれば、自動販売機が登場する。味気ないけれど、仕方がないのかな…

山田マミ プロフィール
幼少よりダンスを始め、80年代はアメリカに没頭するが、今は亡きダンス・ア・エックスでローザスの「オットーネ・オットーネ」を観て、ヨーロッパの歴史の深さに圧倒され、フランスに移住。しかし、言葉の壁に阻まれ、英語圏への脱出を計画。ところがその矢先、腹ぺこで歩いていた私に「ヴォワラ、マドモアゼル」と林檎を差し出してくれたおじさん。レストランに仕入れる林檎が1個足りなくなってもいいのかしらと心配しつつも感動!もしかしたらフランス人ってすっごく優しいかも?脱出計画は一挙に吹っ飛び、フランス定住を即決める。住んでみたら奥が深いフランス生活。1年が2年になり、あっという間におばさんになった。パリジエンヌを長年やっていたが、環境を変えるのも一つの経験と、地方都市に移住。山が見え、庭のある生活は新鮮だけれど、やっぱりパリが恋しくなる。イベントはたくさんあるし、人はうじゃうじゃいるし、デモに暴動、スリに騒音とエキサイティング。我が身を守るには、ボケている暇はない街なのだ。時々出没するパリで再発見をして、やっぱりパリが好き~!
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