うらわまこと | ||||||
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NDTというと、舞踊ファンならだれでも、イリ・キリアンが育て上げたネザーランド・ダンス・シアターのことと分かるでしょう。ところが、私のように年老いた舞踊ファンは、日劇ダンシングチームがまず頭に浮かびます。第二次大戦中(60年も前のこと)に松尾明美、松山樹子、谷桃子など多くの優れた舞踊家を生み、戦後も重山規子や清水秀男らのスターを擁したNDT。専属のダンサー、そして学校(養成所)をもっていた東京・有楽町の日本劇場は、民間(東宝)ながらしっかりした体制をしいていました。その頃浅草の国際劇場にはSKD、西には現在も盛んな宝塚など、民間にはアーチストを育て、専属とする劇場があったのです。でもここで申し上げたいのはこのことではありません。
さて、NDTの公演は4月の22、23の2日間、彩の国さいたま芸術劇場で行われました。とくに23日は「NDTII&IIIガラ」として、日蘭交流400周年を記念して来日中のオランダ皇太子が来館され、多くのオランダ人関係者がドレスアップして出席、華やかな雰囲気に包まれていました。これはオランダ大使館が多くの席を手当てして日本の皇室や地元の名士を含めて招待したものだそうで、舞踊の会がハイ・ソサエティの集まりに利用されることはこれまでのわが国ではほとんどありえない、貴重な機会でした。これは大変嬉しいことですが、ここで取り上げたいのはこれでもないのです。 |
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