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ニュース・コラム

山田マミのやっぱり、パリが好き

山田マミのやっぱり、パリが好き

フランス・パリ在住の山田マミさんが、現地発信の最新ダンス情報をタイムリーにリポート!
ダンスだけでなく、ワイン、フェスティバル、市場などなど、パリっ子たちの日常生活も、
山田マミさんによる独自の視点でお伝えします。動画によるダンス映像の配信も見所です!

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3月4日 フランス人は暑がり?

フランス人は日本人より体温が高いと言われますが、それに加えて暑がりだと思います。この写真、ちょっとぼけていますが、パリのカフェです。3月はまだ寒いし、いくらカフェの中が暖かいからと言っても、ノーズリーブの洋服はないでしょ。周りの人はセーターを着ていたり、マフラーを巻いていたりするのに、この女性は二の腕丸見え!確かにヨーロッパの家は石で出来ているし、24時間つけっぱなしの暖房のおかげで、外は寒くても家の中は暖かいため、重ね着をして調節します。また、暑さを「がまんする」ことがほとんど出来ないので、暑いと感じれば所かまわずどんどん脱ぎますね。だから女性の場合、一見して下着とわかるもの、つまりいわゆるババシャツのたぐいは着ている人がほとんどいないような気がします。タンクトップに長袖のシャツを羽織って、その上にコート、という感じですかね。冬だからウール、という感覚もあまりないようで、寒い日にジョーゼットのスカートを履いた人を見ると、私の方が寒くなってしまいます。
ところで体温ですが、フランス人の方が高いと私は確信しています。フランス人の平均体温は37.5度くらいだと思うのですが、平均体温が36度の私が38度の熱を出してふらふらになって医者に行っても、「平熱ですね」で終わってしまう。いくら説明してもわかってもらえないし、具合が悪いのでそれ以上話す元気もなく、解熱剤の処方箋を頼み込んで書いてもらって、すごすご帰ることがあります。ただし、フランスの薬はかなり強力なので、薬を飲んで別の病気になる、つまり、まず胃がやられるなどの二次災害に見舞われることがあります。フランス人に聞いたら、薬の半分だけ飲めば?という簡単な回答が返ってきました。

3月4日 ケーブルを盗まれる事件が多発

不況だからなのでしょうか、いろんなものが盗まれます。先週末にフランス国鉄のケーブルが盗まれ、3万人の足が乱れました。メートルの単位ではなく、何キロにも渡って盗まれたとか。盗んだものを転売するのだそうですが、どうやって盗むのか私には想像もつきません。電車を動かそうと思ったら、電気が来なくて立ち往生したということでした。こんなの初めてかと思ったら、2010年には3200件もの盗難があって、これが2009年に比べて1.7倍なのだそうです。夜中に、近隣に家屋のないところのケーブルを盗むようで、これに対して国鉄側はヘリコプターを動員して監視に当たると行っていますが、いたちごっこにならないと良いのですがねえ。この事件を聞いて、北京オリンピックの建設中に、日本でガードレールやら駐車場のポールが大量に盗まれた事件を思い出しました。ちなみに今回のような盗難は、3年間の禁固刑と4万5000ユーロの罰金です。今回の犯人はややどっしりした感じの40~50歳の男性で、ブルゾンを着て帽子をかぶり、リュックサックを背負っていたそうです。お心当たりの方はお知らせください。

3月5日 小春日和のファッションウイーク

春のファッションウイークがテュイルリー庭園で開催されました。この時期は去年も晴れて暖かかったという記憶があります。お散歩がてらにおしゃれな人を見るという、気持ちのよい日でありました。
早とちりの私は庭園入り口で渡された招待券が会場の招待券かと思ったのですが、あいにくこれはジュエリー店の広告でした・・・。
ファッション関係の人もいますが、昼休みに公園でジョギングする人もいますね。

ファッショウイークの間には有名人も訪れますので、この界隈のデラックスホテルの前には高級車が並びますが、二重駐車、三重駐車は当たり前。このせいでかなり渋滞するリボリ通り。

会場からヴァンドーム広場に向かう通りにはたくさんの高級店があります。私とは身分が違うようでどうも落ち着かず、なぜか足早に通り過ぎてしまう・・・。

3月7日 日本のテクノロジー

愛読の(無料というのが魅力?)ディレクト・マタン紙では、最初のページに「今日のイメージ」というコーナーがあるのですが、ここで紹介されたのが新幹線「はやぶさ」。前面の「鼻」の長さが15メートル。鼻というか、ペリカンのくちばしというか、この中にいったい何が入っているのかな?

3月8日 一番おいしい卵のマヨネーズ和え

おいしいものを食べたければフランスに来い!と誰が言ったか知りませんが、フランスのたいていのレストランのメニューの前菜に、「œuf mayonnaise」というのがあります。ゆでた卵にマヨネーズがかかっているだけなので、私にとってはちっとも面白くない前菜なのですが、なんと、このメニューのコンクールがあったのです。卵の「マヨネーズ和えを守る会」という協会主催のコンクールで、パリ1区のブラッセリー・フロットが第一位に輝いたそうです。7ユーロのこのメニュー、「卵のゆで加減は8~9分を超えてはならず、マヨネーズは卵全体を覆い、飾りの野菜は歯ごたえが少し残る程度のゆで加減」でなければならないそうです。卵は大きく、マヨネーズは滑らかで、和えの野菜はジャガイモが多くなく、人参と蕪が適度に混ざるのが良いらしい。これぞこだわり、奥が深い!BRASSERIE CHEZ FLOTTESに行ってみよう! 住所は、2 RUE CAMBON 75001 テュイルリー庭園の近くですね。
ところで、私はマヨネーズは買うものと思っていたのですが、かなり多くのフランス人は自家製マヨネーズを作るように見受けられます。理由を聞いたら「簡単でおいしいじゃん!」。作り方は卵黄とサラダオイルを常温にして、ミキサーなどで素早く混ぜるのがこつだそうです。トライしてみましたが、、、、、やっぱり買った方が楽かな、私には。。。

3月9日 冬のテラスでコーヒーはいかが?

今月末から夏時間になる!もう暗いのはまっぴら!と肩をすぼめながら歩く毎日。それにしてもフランス人は寒さに強い。タバコが屋根のある公共の場所で吸えなくなったからかもしれないけれど、真冬でもカフェのテラスに座って楽しそうにおしゃべりをしている人を見かけます。とりあえずストーブはあるけれど、私だったら5分と持たないだろうなあ。今日の新聞で、道路に座席を作る場合の条例が改正されたと載っていました。まず、防寒用のビニールシート禁止。ひえ~これでは風にふきっさらしになってしまう。しかも、ガス暖房も禁止!これは空気を汚すからなのだそう。まあ、明日からすぐになくなるわけではないけれど、タバコをくゆらせながらコーヒー1杯で2時間、なーんて言うのは冬にはできなくなりそう。テーブルも道路まで大きくはみ出してはいけないそうで、快適な冬のテラスを演出するのは難しくなりそうですね。
パリには6万店のカフェレストランがあって、そのうちの1万2100の店にテラスがあるとか。距離にしてみれば2400キロメートルに渡り、3500店がビニールとか幌で囲われていて、8600店はオープンテラスだそう(ディレクト・マタンの記事より)。携帯カイロはオープンテラスの必需品ですな。

3月9日 ディオール展

パリ6区にあるデパートのボン・マルシェで、ディオール展が開かれました。
入り口に正装のかっこいい兄さんとお姉さん達がいて、高級感をだしていましたが、近寄ってみると期待したほどではありませんでした。もっとぴしっとせんかい!と言いたかった。それとも私がアジアの小娘だと甘く見られたのかな?

さて、中に入って目玉の一つ、ビジュアル本です。先月レペットのショーウインドウにあった動画と同じで、ディオールの歴史を綴った特大の本の前に立って、腕を動かすとメージがめくれるのです!かっこいい!!!

狭いスペースを効率よく使った見事な展示でした。

3月10日 パリの夜景

3月にはパリ東側の94県でダンスビエンナーレ・バル・ド・マルヌがあります。パリ郊外だから行きにくいともいますが、劇場によってはパリのシャトレ広場から無料送迎バスがでますので、これを利用しましょう。で、そのバスからの風景です。

パリで車を運転しようと思っていらっしゃる方、日本とは交通規則が少し違うのと、かなりあらい運転をする人が多いので、気をつけてくださいね。フランス人は普段は穏やかなのに、ハンドルを握ったとたんに性格が変わると言われています・・・。マルセイユはもっとすごいのですが、「これは大阪と同じだよ!」と言った人がいました。大阪市内を運転できればフランスは怖くないということですかね???

郊外の劇場は、市民センターも兼ねていて、センターの中には図書館、映画会場、展示会場などが併設されていることが多いようで、パリ市内の劇場とはちょっと雰囲気が違いますね。それにしてもパリをちょっと離れるだけで自然の多いこと!

センターの中にはビエンナーレの大きなポスターが貼ってありました。

ダンサーかな?

山田マミ プロフィール

幼少よりダンスを始め、80年代はアメリカに没頭するが、今は亡きダンス・ア・エックスでローザスの「オットーネ・オットーネ」を観て、ヨーロッパの歴史の深さに圧倒され、フランスに移住。しかし、言葉の壁に阻まれ、英語圏への脱出を計画。ところがその矢先、腹ぺこで歩いていた私に「ヴォワラ、マドモアゼル」と林檎を差し出してくれたおじさん。レストランに仕入れる林檎が1個足りなくなってもいいのかしらと心配しつつも感動!もしかしたらフランス人ってすっごく優しいかも?脱出計画は一挙に吹っ飛び、フランス定住を即決める。住んでみたら奥が深いフランス生活。1年が2年になり、、、あっという間に13年。住めば都のフランスはパリで、納豆と豆腐を食べ、中華街でベトナム麺をすすり、日曜日はマルシェで季節の野菜と魚を買い、時に日本のカボチャを育て、楽しく過ごしております。

 
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