フランス・パリ在住の山田マミさんが、現地発信の最新ダンス情報をタイムリーにリポート!
ダンスだけでなく、ワイン、フェスティバル、市場などなど、パリっ子たちの日常生活も、
山田マミさんによる独自の視点でお伝えします。動画によるダンス映像の配信も見所です!
5月2日 毎日日が長くなる!
夏時間も落ち着きまして、日の長さを楽しむ季節になりました。
5月2日 泣き相撲
ディレクト・マタン紙で紹介された今日のイメージは、泣き相撲。お相撲さんが赤ちゃんを抱いて土俵に上がって、より長く激しく泣いた方が勝ち。泣く子は育つ、元気な証拠、という昔ながらの風習です。パリでこんな写真を目にするとは思わなくて、とても嬉しい気持ちになりました。子供達、元気に育つんだよ!
ところが、少しページをめくったら、子供のいじめ問題の記事が目に留まりました。
日本でも子供のいじめが問題になっていますが、フランスでも同じ。登校拒否や、自殺する子供もいて、社会問題になっています。日本だけじゃないということは、子供自体の考え方が原因なのか、家庭環境や社会からのストレスが原因なのか、ちょっと考えさせられました。
翌日の新聞では大きく取り上げられていて、原因は家庭内暴力にあるのではないかと分析しています。
5月3日 ピアノの大道芸
オペラのプランタンの裏側にある歩行者専用道路で、ピアノの大道芸。わざわざ重いピアノを運んでまで演奏してお金をもらおうというのか!と思ったら、どうもピアノの宣伝みたいでした。
5月4日 パリで一番おいしいバゲット
5月5日 田中エミリさん、ランコントルの幕を開ける!
5月といえばランコントル・コレグラフィック。昔のバニョレ国際振付けコンクールです。今年も多くの若い才能が作品を発表しました。そして、日本からは田中エミリさんが3分の作品を踊りました。しかも、フェスティバルの初日!
5月7日 列が出来るレペット
今流行のレペット。オペラ店ではバーゲン時期でもないのに外に列が出来ています。国際的に有名なのですね。
5月10日 ランコントル・コレグラフィック
ランコントル・コレグラフィックは、パリの隣の93県で行なわれます。今までに行ったことのない劇場に行くこともあって、ちょっとワクワク。今日訪れたのは、メトロ7番線のオーベルビリエ-パンタン・キャトル・シュマン駅から歩いて数分のところにあるラ・ディナモ・ドゥ・バンリュー・ブルースという劇場。
メトロを出た時には街の雰囲気にちょっと戸惑いましたが、劇場は小さな庭付きでとても気持ちが良かったですね。
5月19日 ランコントルの公演で
いろんな公演がありますが、観客参加型のこの公演、最後にはサクランボとシードルのサービスがあって、自由に会場を歩いて話せるサンパな公演でした。作品も観客心理を利用して、音だけを聞かせたり、希望者だけ幕の中に入れたり、手の込んだもので、最後はエコロジーになりました。
5月24日 パリでピクニックが出来なくなる・・・・
5月27日 オペラ座ガルニエにて
今日はオペラ座ガルニエで行なわれたローザス/アンヌ・テレサ・ドゥ・ケールスマイケル振付けの「レイン」を見に行きました。ローザスのダンサーが踊るのではなく、ケールスマイケルの作品をオペラ座のダンサーが踊るということが話題になっています。ケールスマイケル独特のムーブメントをオペラ座のダンサーがどこまで踊りこなせるか。果たして、若手ダンサーのさわやかなエネルギーに満ちあふれたオペラ座版「レイン」でした。
オペラ座ガルニエでは、公演終了後にも売店は開いているので、ちょっと立ち寄ってみました。もちろん昼間は無料で入れるのですが、公演を見た後というのは、オペラ座にどっぷり浸かる感じでいいですね。そこで見たデコレーション。お洒落ですね。
エトワール並みに踊れるような気分になってオペラ座を出たら、広場でヒップホッパー達が踊っていました。
オペラ座の前で踊るグループを見ると、リヨンのポケモン・クルーを思い出します。リヨンオペラ座の正面入り口の横は、屋根はあるし床は回転にもってこいなのか、ヒップホップのグループのたまり場になっていました。そのグループがポケモン・クルー。ヒップホップダンスのコンクールで優勝するほどのレベルにまでなり、リヨンオペラ座のディレクターの目に留まり、なんと本拠地がリヨンのオペラ座になりました。彼らのプロモーションビデオで、最初にオペラ座に入った時の驚きと感動に溢れた表情が忘れられません。路上でたむろする若者がダンスを始め、オペラ座に入ってしまったというサクセスストーリー!パリで二匹目のドジョウを狙うカンパニーはいるのかしら?
5月27日 レペットもチャリティしてくれている!
5月28日 エアフラかコスプレか?
オペラ座広場にあるエアーフランスは、場所が場所だけに色々な標的になるようですね。今日は、エアーフランスが実験用の動物を輸送して、その見返りをもらっていることに対する抗議なのですが、その垂れ幕を持っている女の子がコスプレで、なんだかいまいち説得力に欠けるように思ったのは私だけでしょうか?
5月29日 日本人会バザー
日本にいた時はけっと思っていたのですが、日本を離れて初めて思う日本へのノスタルジー。私の場合は特に食べ物に執着しております。日本人会主催のバザーでアジの開きが買えると思ったらいても立ってもいられなくて、ローラー付きの大きなショッピングバッグを持って行ってきました。
日本好きのフランス人、がんばっていますね。ヘタな日本人よりよっぽどうまかったりして。
山田マミ プロフィール
幼少よりダンスを始め、80年代はアメリカに没頭するが、今は亡きダンス・ア・エックスでローザスの「オットーネ・オットーネ」を観て、ヨーロッパの歴史の深さに圧倒され、フランスに移住。しかし、言葉の壁に阻まれ、英語圏への脱出を計画。ところがその矢先、腹ぺこで歩いていた私に「ヴォワラ、マドモアゼル」と林檎を差し出してくれたおじさん。レストランに仕入れる林檎が1個足りなくなってもいいのかしらと心配しつつも感動!もしかしたらフランス人ってすっごく優しいかも?脱出計画は一挙に吹っ飛び、フランス定住を即決める。住んでみたら奥が深いフランス生活。1年が2年になり、、、あっという間に13年。住めば都のフランスはパリで、納豆と豆腐を食べ、中華街でベトナム麺をすすり、日曜日はマルシェで季節の野菜と魚を買い、時に日本のカボチャを育て、楽しく過ごしております。