フランス・パリ在住の山田マミさんが、現地発信の最新ダンス情報をタイムリーにリポート!
ダンスだけでなく、ワイン、フェスティバル、市場などなど、パリっ子たちの日常生活も、
山田マミさんによる独自の視点でお伝えします。動画によるダンス映像の配信も見所です!
皆様、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
1月1日は我が家の近くは静かに時が流れました。というか、大晦日の食べまくり飲みまくりでぐったりと一日を過ごしたという感じです。何しろ2日から通常の仕事が待ってますからね。日本のように三が日は寝正月、と言いながら朝酒を迎える暇はありません。昨年のカレンダーでは12月23日が日曜日だったので、そこから既にガストロノミーが始まっていた家もあったようです。あ、ハイそれは我が家です・・・。日本の胃腸薬を持ってくるのだったと後悔。
日本は寒波に襲われているようですが、こちらは暖冬で12度くらいあります。ありがたい。
1月6日に食べるお菓子
そして今日1月6日は公現祭。EPIPHANIEといいまして、この日の前後にガレット・デ・ロワというお菓子を食べます。
このお菓子のどこかに小さな陶製の人形が入っています。切り分けて、これに当たった人が王様になると言うもの。紙の王冠が2個ついているという事は、この中に二つのお土産があるという事ですね。
私「切り分けている時にナイフにお土産が当たってしまったらどうするの?」
フランス人「そーっとわからないように押し込むんだよ。」
私「食べてる最中に歯に当たって歯が折れたとか、飲み込んじゃった人っているのかなあ?」
フランス人「ゆっくり食べるのよ!」
ここでまた人を呼ぶからまた食べてまた胃が膨らむ。もう2週間食べ続けている感じ。パン屋さんで大量にパンを買っているおばあさんが、「まだ大晦日が続いている感じよ」と言っていたのには笑ってしまいました。毎日豪勢に食べているわけではないけれど、フランス料理はクリームとかバターとか脂分が多いので疲れてしまいました。こんなとき、日本人家庭だったらざるそばとか、お茶漬けで胃を休めるのにな〜、ああなつかしいな〜、食べたいけれど隠れて食べられないしな〜、な〜、な〜・・・・・
1月9日ソルド!
バーゲンが始まりました!不況のせいか、初日から50%引きは当たり前、60%引きや、75%引きという広告も見ました。大型店舗は朝8時から営業開始。朝10時にバスの乗ったら、すでに大きな紙袋を持った人を何人か見かけました。
ただ、買い控えが増えたようで、列ができる店もほとんどなく、落ち着いて買い物ができる初日だったように思いました。
曇り空のせいもあるのか、オペラ通りは結構閑散としたイメージだったので、オスマン通りのデパートへ行ってみました。
ドアに貼ってあった営業時間案内
初日の9日は朝8時から夜9時まで!毎週木曜日は夜遅くまで営業している日ですので、夜10時まで。ソルド開始の最初の週末は夜9時までで、13日の日曜日も営業!売る方も必死です。
デパートのシャネルの入り口では列ができていましたが、店内はガラガラ。多分、丁寧な応対をするために、店員の人数と同数の客しか入れないのだと思います。でもまあ、お買い物は疲れます、特にソルドは体力と根性勝負!
お洒落な若者も、欲しいものをゲットして足取りは軽い。これからお家でファッションショーかな?
ラ・デュレはマカロンだけではありません。ガレット・デ・ロワも売ってますけど、やっぱり街のパン屋さんより高かった・・・から見るだけで終わり。あ、これはソルドではありませんが、買い物疲れした身体には、超おいしそうに見える。
あら、オペラのレペットは工事中。モードのフロアーを充実させるそうで、新装オープンは3月中旬だとか。じゃあ、それまでどうしたら良いんですか?と聞いたら、サントノーレ通りに新しくお店ができていると言われたので、行ってみました。
サントノーレ通り402番地。お店は小さいけれど、白鳥の白を基調としたこぎれいな店内で、充実した感じでした。
ヴァンドーム広場は工事中。というか、ホテルリッツがある側の建物の外壁工事が行なわれているようです。パリの街並をきれいに保つために、外壁をきれいにする工事が義務づけられています。場所にもよりますがだいたい10年ごとのようです。
あら、チュイルリー公演側の建物がディオールの広告で覆われているという事は、ここも工事ですね。最近は、人通りの多い場所での工事用のカバーがお洒落な広告になっています。
ヴァンドーム広場にルイヴィトンがオープンしていました。高級店にはSOLDEの文字は見当たらず。セレブはバーゲンには走らないという事でしょうか?
パリにはパッサージュと言うアーケード街があります。オペラ地区の日本人界隈にあるパッサージュ・ショワズール。
小さいけれど個性的な店があるので好きなところだったんですが、ソルドの初日なのに、閑散〜・・・。かわいいおもちゃを売っていた店もなくなってしまったし、古本屋も店じまいしている最中だし、向かいの高級文具店も店じまい。
チェーン店やインターネット買いが増えたのが原因でしょうか?昔ながらの店がなくなるというのは、すっごく寂しい・・・
寒波がやってきた〜
今年は暖冬だと言ってのほほ~んとしていたら、いきなり寒波に襲われました。朝、窓を開けたら世の中白かった!
で雪はあっという間に融けてしまいましたけど、とにかく寒い!急に冷え込んで雪が凍ることほどタチが悪いものはない。道路が凍結したために、車がスリップして運河に落ちたというニュースを聞いて、ちょっとの雪でも大混乱する都会を馬鹿にして笑っていたら、雪に慣れた地方でも滑って川に落ちた車が何台もあったとか。スノータイヤに巻いたチェーンが切れた人もいて、道路が凍結したらスノータイヤもチェーンも役立たず。あらら~、この寒さの中、川に落ちたら悲惨だなあと考えながら歩いていたら、私も滑ってすってんころりん。笑った罰が当たったようで、イテェ~!と思わず日本語で叫んでしまった。
*山田マミの怪しいフランス語講座
フランス語で「痛い!」は、「アイ!」です。ですから「痛い~!」は、「アイ~!」になります。
凍っている道路でも滑らない靴が欲しい!
山田マミ プロフィール
幼少よりダンスを始め、80年代はアメリカに没頭するが、今は亡きダンス・ア・エックスでローザスの「オットーネ・オットーネ」を観て、ヨーロッパの歴史の深さに圧倒され、フランスに移住。しかし、言葉の壁に阻まれ、英語圏への脱出を計画。ところがその矢先、腹ぺこで歩いていた私に「ヴォワラ、マドモアゼル」と林檎を差し出してくれたおじさん。レストランに仕入れる林檎が1個足りなくなってもいいのかしらと心配しつつも感動!もしかしたらフランス人ってすっごく優しいかも?脱出計画は一挙に吹っ飛び、フランス定住を即決める。住んでみたら奥が深いフランス生活。1年が2年になり、、、あっという間に13年。住めば都のフランスはパリで、納豆と豆腐を食べ、中華街でベトナム麺をすすり、日曜日はマルシェで季節の野菜と魚を買い、時に日本のカボチャを育て、楽しく過ごしております。