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ニュース・コラム

山田マミのやっぱり、パリが好き

山田マミのやっぱり、パリが好き

フランス・パリ在住の山田マミさんが、現地発信の最新ダンス情報をタイムリーにリポート!
ダンスだけでなく、ワイン、フェスティバル、市場などなど、パリっ子たちの日常生活も、
山田マミさんによる独自の視点でお伝えします。動画によるダンス映像の配信も見所です!

札幌~!

一時帰国しまして、札幌です。

今年の冬、札幌は毎日雪が降っているよという知人の言葉通り、一面真っ白で毎日雪。

札幌雪祭りの初日は吹雪。雪にかすむテレビ塔が美しい!なんて言ってられない寒さでマイナス7度は当たり前~。

北海道の雪靴は世界一素晴らしい!とミュンヘンに30年住んでいた方が。「ノルウェーから雪靴を取り寄せたのだけれど、滑っちゃってダメ。北海道のが一番!」と太鼓判。歩くとガラスの細かい破片が靴底から出てきて滑り止めになるものや、

かかとからスパイクやら、最近ではダイヤモンドが出て雪にがっしり食い込むものがあるそうです。すごいなあ。で、私も早速2足買っちゃいました!ダイヤモンド入りではありませんが・・・

この溝の深さ!車のタイヤみたいでしょ。これでガシッと雪をキャッチ。フランスにもあるけれど、専門店でごっついのしか見たことがない。こーんなにお洒落で、こーんなに安く買えませんもの。夫は札幌の街で若い女性がハイヒールを履いているのにスタスタ歩いて私たちを軽く追い越していくのを見て額然。雪靴ハイヒールの威力はすごい。世界に誇れますよ!

あらら~自転車が埋もれてる。放置して大丈夫ですか?雪が融けたら錆びた自転車が出てきて使い物にならないんじゃないかと思うんですけど・・・
あと何日で雪に埋もれて見えなくなるのかしら・・・札幌は毎日雪なのよね~。

すすきのには、ローソンが四つ角ごとにあった。なんでローソンばっかりこんなにたくさん?商売成り立っているのかしらと余計な心配。

魚がそのまんま氷付けの、すすきの氷の祭典。お祭りが終わったら、この魚をどうするのでしょうか?マグロ一匹いましたけど・・・

念願のジンギスカン!♪
札幌にはジンギスカンの店が五万とあるけれど、北海道の羊を食べさせる店は少ないことに驚いた。北海道に羊はいないんかぁ~? 食用の羊は3千頭しかいないのだそうです。ふ~む、と話を聞きながらジンギスカンの皿を頼んだ。一皿980円。小さな皿を見て夫がぽつり。「この金額を出したら、フランスでは1キロの肉がくるよね・・・」。まあ、レストランで食べるのと肉屋で買うのとは値段に差があるけど、それにしてもね・・・。
「レバーを出せるのはうちだけですよ~」と言うお店の人に言われて頼んだレバー。ふむ・・・。これまた出された皿の小ささと値段を見て・・・・・。しかしこれは貴重な北海道の羊さんなのだ!農場直営だから食べられるレバー。ありがたくいただきまっす♪

フランスの羊肉紹介コーナー

これが骨付きロース肉
1キロ13ユーロくらい、つまり100グラム180円くらいの計算になりますかしら。(フランスではキロ単位で表示されているので、慣れていないころは高い!と驚いた)

血もしたたるレバー

羊の脳みそ。ちょっと・・・・日本人にはきつい・・・フランス人は好きみたいですけど・・・

フランスでは焼き肉用の薄切り肉というのはほとんどなくて、1センチ前後の厚みに切るのが一般的。これは牛肉も豚肉も同じ(そういえば鶏肉のミンチも見た事がないなあ)。だからジンギスカンや韓国焼き肉用の鉄板は見た事がないし、食べたければ日本・韓国の専門店に行かなくてはならない(しゃぶしゃぶも同様)。バーベキューと言えばキャンプや庭で焼くものであって、家の中で、しかも食卓テーブルでコンロを囲んで、という構図はないため、ツレは初めての焼き肉体験に興奮気味で、「鉄板を買っていこうか」とお気楽発言。フォンデュ用のキットを利用すれば出来ると言うけれど、こんな重いものを誰が持って帰るのかって。

日本のジンギスカンはオーストラリアかアイスランドの輸入羊肉、仙台には仙台牛など一頭もいなくて全てオーストラリアなどからの輸入肉。なんかこれで良いのかなあ~と首をひねってしまう。仙台の場合は放射能問題があったからだけれど・・・。それに口の中でとろける肉と言っても、霜降り、つまり赤身の中に脂身が多量に混ざっているからとろけるように感じるだけで、あまり身体に良くないと思うけどなあ。赤身肉で勝負してよ!と私は言いたい。

フランスでは国産肉の他にはヨーロッパ近隣国からの輸入肉が出回っているみたい。以前にスーパーで牛肉を買ったら肉が堅くて噛み切れず、翌日歯茎が腫れたことがありましたっけ。それ以来肉屋でフランス肉。発音悪くて通じないこともあるし、肉屋の質問が理解できなくて首を傾げることもよくあるけれど、めげない。少し高くても質は断然良い。スーパーで売ってる工場製のミンチ肉に別の動物の肉が混入している事件があったのでちょっと怖いな。

旅行者は料理出来ないからレストランに期待することになるけれど、本当においしい肉を出すレストランは少ないのが現実。数年前にサンルイ島でめっちゃおいしいステーキを食べたのだけれど、そのレストランまだあるかな。今度行ったら報告しますね。

それで、これがフランスの赤身の牛肉。赤身なのに口の中でとろけるように柔らかい。友達はヒジキを食べるようにさくさく食べてる。

とはいえ、フランスでも霜降り高級和牛の人気が高まっているらしい。

あ、ちょうど広告が。なになに、ブルターニュの農家で日本人に飼育された雅牛ですって。「次の入荷は数じゃ月後なのでこの機会をお見逃しなく」か。え?フィレ肉が100グラム21ユーロ!一番安いすね肉が4ユーロ!!フランス牛の4倍~7倍してる!!!ダメだ・・・宝くじが当たったらにしよう・・・

雪の札幌から戻ったら、東京も大雪!45年ぶりだって?

日本の木とフランスの木

フランスは緑豊かな国と言われる。特にフランス中央部は水と緑が豊かな地方だ。けれど、日本の森の方が環境的にはずっと素晴らしいそうだ。曰く、「日本の森には、ブナや樫など成長するのに時間がかかる木が沢山ある。何十年、何百年の木がね。でも、フランスは木材を売るのが目的だから早く生長する木がほとんど。育てては切り、切り倒しては植えなおす。これじゃあ環境には良くないんだよ。だから日本人は自分たちの森を自慢して、大切にしなくちゃいけないんだよ。」

フランスに戻りました~

フランスは暖冬で、今日の気温は13度。

畑の野菜は既に芽を出し、

庭ではクロッカスが真っ盛り。今は暖かいけれど、3月に寒波に襲われる嫌な予感。

ソチオリンピック

オリンピック観戦、お疲れ様でした。夜な夜な観戦で、昼は会社で爆睡していたのでは?こちらフランスは3時間の時差なので、楽に観戦させていただきました。へへ^0^
フランスではフランス選手優先報道になる。すると日本チームの活躍が見られないこともある。一番むっとするのは、競技そっちのけで表彰台に上がるフランス選手を放映すること。オリンピックは国の対戦なので仕方がないか・・・

あ、その表彰式を見ていて気がついた、表彰式の第一言語はフランス語!フランス語、英語、ロシア語の順みたい。へぇ~知らなかった。

フランス選手優先報道だけれど、フィギュアスケートの羽生選手がショートプログラムで一位になったときの演技の模様は、番組最後にフルで放映してくれたのは嬉しかった。史上初の100点越え、天才の演技はユニバーサルと言うことなのかも。
女子のプログラムを見ていて思った、ダンスと同じだなって。ジャンプマシーン伊藤みどりの時代に比べると、はるかに美しくなってバレエに通じるムーブメントも組み込まれている。それで今回は結構真剣に見てました。
キム・ヨナは確かに落ち着いてきれいな演技をしていたけれど、金メダルを取ったロシアのアデリナ・ソトニコワは、ジャンプや技を決めるたびに自信が満ちあふれてきて、そのパワーが観客を興奮させて、観客の声援がさらに彼女を高揚させるという、まさに会場が一つになって盛り上がったのをテレビでさえ感じられたのには驚いた。3位になったイタリアのカロリーナ・コストナーも難しいテクニックより安定したテクニックで観客を引きつける魅力に満ちあふれていた。解説者が「こんなに高得点?」と驚いていたけれど、広大な空間を満たせるだけの存在感も高度な技術の一つなのだと思ったし、同時に荒川静香が金メダルを取った時の演技を思い出した。あのときテレビの画面を見ながら思わず「でかい!」ってつぶやいたもの。
選手の皆様、お疲れさまでした。

フランスのクスリ事情

フランス人は薬漬けだと思う。ちょっと具合が悪い、ちょっと頭が痛いとなったらすぐに医者に行くか、薬局に行く。パリには薬局が100メートルごとにあるといっても大げさではないし、つぶれた薬局を見たことがない。サラリーマンは自動的に健康保険に加入しているし、診察料も規定料金内ならほぼ全額戻ってくるし、医者から出された処方箋を薬局に持っていけばほとんど還付してくれるから、薬局で一般薬を買うより医者に行った方が出費は少ない計算になる。だから医者は何時も混んでいて、電話を入れると3日後にしか予約が取れないこともしばしば。本当に具合が悪い時は目の前が真っ暗になる。病院の緊急窓口に行ったって3時間待ちは当たり前。腕が折れているのに4時間待たされた友人もいたなあ。名前を呼んでも返事がないから探したら、既に亡くなってたというニュースも耳にした。恐ろし。だから健康には気をつけている。それでも病気になるから具合が悪くなる予感がした時点で医者の予約を取るようにしている。その後に元気になったらキャンセルすれば良いわけだし。
で、医者に行く。当然処方箋が出る。ところが、日本人はここで気をつけなくてはいけない。こっちの薬はめちゃ強いから、薬のせいで別の病気になることが多い。たいていは胃がやられる。胃をいたわる薬をもらっても、その薬で胃が痛くなることもあって、なんじゃいこりゃ?と思う。一般的に日本人は処方された量の半分の量が適量らしい。

医者から処方箋をもらって薬局に行ったら、薬剤師がびっくりした顔で言った。「この薬はあなたが指定したんですか、それとも医者ですか?」「は?」「見てください、ここにレベル2ってあるでしょ。これは薬の強さを表しているんです。つまりこの薬、めっちゃ強いですよ。」
医者には胃が弱いことを言ってあるし、前回処方された薬で吐き気、頭痛、めまいに苦しんだので、弱い薬にしてくれと頼んだのに、前より強い薬をくれたわけ~!?「ジェネリックのコピー薬品ではなく、本物の薬を処方したから大丈夫」と医者は言ったが、この薬を飲んで、動悸+めまい+ほてりで2日間眠れず。よけいに具合が悪くなったことは言うまでもない。日本の鎮痛剤の比ではない強さ。薬に慣れたフランス人でも気をつけると言うけれど、炎症を抑える痛み止めで別の病気になるのは許せない。別の苦痛を与えられて最初の痛みを忘れろと言うことですかね?
病気も怖いが、薬も怖い。

山田マミ プロフィール

幼少よりダンスを始め、80年代はアメリカに没頭するが、今は亡きダンス・ア・エックスでローザスの「オットーネ・オットーネ」を観て、ヨーロッパの歴史の深さに圧倒され、フランスに移住。しかし、言葉の壁に阻まれ、英語圏への脱出を計画。ところがその矢先、腹ぺこで歩いていた私に「ヴォワラ、マドモアゼル」と林檎を差し出してくれたおじさん。レストランに仕入れる林檎が1個足りなくなってもいいのかしらと心配しつつも感動!もしかしたらフランス人ってすっごく優しいかも?脱出計画は一挙に吹っ飛び、フランス定住を即決める。住んでみたら奥が深いフランス生活。1年が2年になり、、、あっという間に13年。住めば都のフランスはパリで、納豆と豆腐を食べ、中華街でベトナム麺をすすり、日曜日はマルシェで季節の野菜と魚を買い、時に日本のカボチャを育て、楽しく過ごしております。