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ニュース・コラム

山田マミのやっぱり、パリが好き

山田マミのやっぱり、パリが好き

フランス・パリ在住の山田マミさんが、現地発信の最新ダンス情報をタイムリーにリポート!
ダンスだけでなく、ワイン、フェスティバル、市場などなど、パリっ子たちの日常生活も、
山田マミさんによる独自の視点でお伝えします。動画によるダンス映像の配信も見所です!

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日本のダンサー、パリでがんばってますよ~!

シャトレにあるエスパス・キュルチュレル・ベルタン・ポワレ。3月7日のバージョンクリップでお会いしました。

在外研修員の坂田守さん

大竹千春さんは自作自演の「Lignes de fuite」を発表。隣で見ていた女性は、大竹さんの美しさに溜息を漏らしていました。

日本から参加のザ・バンビエストのダンサー達

世界ツアーで忙しいミヨコ・シダさんは久しぶりにパリでゆっくり。ナナミコウショウさんは、福島イメージで即興を踊り、

川北真澄さんは、チュチュを付けてギタリストと即興を披露してくれました。

宮崎人気は不動だ!

宮崎駿の「風立ちぬ」を見に行った。フランスでは1月22日公開だったから、ロングラン映画といえる。人気がないのは1週間で終わってしまうもの。こちらの映画は水曜日始まり。水曜日から翌週の火曜日までの周期で上映映画が変わる。ソルドも水曜日始まりだし、水曜日というのは新しい事が始まる曜日なのだ。水曜日は学校が休みだからかな?
いくらアニメ流行宮崎人気と言えど、これは日本の震災と戦争が背景にあるからフランス人には理解されないんじゃないかと思ったけれど、良かったと言う人は多いし、友人の夫は号泣していたと言う。だいたいのストーリーは聞いていたし、絶対に泣くよと言われていたので気を引き締めていたけれど、最後のユーミンでどーんと来ました。「飛行機雲」がラストに流れるとは思ってもいなかった。皆さんも泣きました?

フランスでは日本のアニメだけでなく、古~い映画も人気がありまして、小津映画でございます。「彼岸花」が1月22日から上映という広告。日本では滅多に見られないのではないかしら?

3月11日

東北大震災から3年。フランスのメディアでは様々な形で報道されています。テレビのニュースでは、津波が押し寄せてきた映像や福島の原発の爆発の映像が流され、そしていまだに自宅に戻れない人たちの様子を報道していました。ラジオでは、実際に2週間前に福島の原発センターを訪れた研究者との質疑応答が流れていました。海に流れ出している汚染水による魚への影響は世界中に広まりつつあると言っていて、アメリカ沿岸でも放射能による汚染が確認されているらしいです。

これはフランス中央部のあるセンターを車窓から。煙が真上にもくもくと立って、大きな雲を作ってる。なんか恐ろしい。フランスは電力の76%を原子力に頼っています。。。

あっという間に春

恒例の花売りが街に出て、あっという間に初夏の陽気になってしまった。

気がつけば桜も咲いている。

区役所の前では、結婚式のお祝いの紙がきれいに舞ってる。

ポカポカ陽気だから、レストランのテラスは満席。

13区の中華街はわんさか人が溢れてる。

区役所の前ではミニコンサート

そして図書館ではパフォーマンス

工事の壁もカラフルで、写真のエクスポ

今流行のワゴンレストラン。天気がよければ公園でランチ。

まだ3月なのに20度を毎日超えていて、これは例年より10度も高いそうだ。雨が降らず、風も吹かず、晴れて暖かくなると大気汚染がひどくなるそうで、今がまさにこれ!パリが特にひどくて、車での移動を控えるように呼びかけて、車の独り乗りは4000ユーロの罰金!車のスピードを抑えるように警告して、制限速度は20キロというのも出てきた。1月初めに各制限速度が10キロほど落とされたばかり。これじゃあ車に乗る意味がないけれど、意味がないと思わせるのが目的だから、こんなものか。

公害対策としての新手は、まず、パリの貸し自転車ヴェリヴと、貸し電気自動車オートリヴが無料!ただし、これは最初の30分だけ。超過すると規定の追加料金を取られるらしいので、のんびりマイ自転車気分で乗れると思ってはいけない。オートリブも無料かと思ったら、契約している人だけ。そして、パリのメトロ、RER、バス、トラムウエイは14日から16日までタダだって!もうこうなったら出かけなくちゃ損!と用もないのに出かける私。いつもなら健康のために歩くところを、たった一駅でもバスに乗ってしまう怠け者に成り下がる・・・。
喜んだのもつかの間、メトロやバスの運賃は誰が肩代わりするのか、という問題が浮上。パリとその近郊の公共交通機関組合によると、一日400万ユーロの損失だから、4日無料だと1600万ユーロの損失で、運営会社のRATPやSNCFは、うちらが決めたわけじゃないから負担せーへんで~と言う。と言うことは、これまた税金に上乗せ?

ワインは美味し!

フランスのイメージにワインはつきもの。でも年々ワインの消費量は減っているそうで、ビールやウイスキーなどの他国のお酒に押されているそうだ。
クレルモン=フェランのラ・コメディ劇場では、終演後に飲み物サービスがある。ワインと水。オーヴェルニュ地方だから、ワインはコート・ド・オーベルニュで水はヴォルヴィック。太っ腹~!

我が家では製造元から5リットル単位で買ってきて、それを家で瓶に詰める。これが一番安上がり。ワイン好き仲間に頼んで買ってきてもらうことも。
仕入れたらなるべく早いうちに瓶につめないと味が落ちるので、翌日には作業が始まる。

これがワインの栓をする道具。コルクを買ってきて、水に付けて、この道具でぎゅっと押し込む。こぼれたりこぼしたり(味見と称してわざとこぼしているのかも)で家中ワインの匂いで酔いそう。
これで当分ワインの心配なし!って私たち、アルコール依存症ではないですよ!

山田マミ プロフィール

幼少よりダンスを始め、80年代はアメリカに没頭するが、今は亡きダンス・ア・エックスでローザスの「オットーネ・オットーネ」を観て、ヨーロッパの歴史の深さに圧倒され、フランスに移住。しかし、言葉の壁に阻まれ、英語圏への脱出を計画。ところがその矢先、腹ぺこで歩いていた私に「ヴォワラ、マドモアゼル」と林檎を差し出してくれたおじさん。レストランに仕入れる林檎が1個足りなくなってもいいのかしらと心配しつつも感動!もしかしたらフランス人ってすっごく優しいかも?脱出計画は一挙に吹っ飛び、フランス定住を即決める。住んでみたら奥が深いフランス生活。1年が2年になり、、、あっという間に13年。住めば都のフランスはパリで、納豆と豆腐を食べ、中華街でベトナム麺をすすり、日曜日はマルシェで季節の野菜と魚を買い、時に日本のカボチャを育て、楽しく過ごしております。

 
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