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ニュース・コラム

山田マミのやっぱり、パリが好き

山田マミのやっぱり、パリが好き

フランス・パリ在住の山田マミさんが、現地発信の最新ダンス情報をタイムリーにリポート!
ダンスだけでなく、ワイン、フェスティバル、市場などなど、パリっ子たちの日常生活も、
山田マミさんによる独自の視点でお伝えします。動画によるダンス映像の配信も見所です!

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パリ・オペラ座のスター、ニコラ・ル・リッシュの引退

7月9日。ニコラ・ル・リッシュのオペラ座引退公演は、あいにく雨が降る肌寒い日。
大スターの引退公演なのだから、さぞかしオペラ座前はごった返しているんじゃないかと思って早めに行ったら…ガランとしている。

へ?今日の公演中止?何でポリスがいっぱい?待ち合わせで立ち止まろうものなら、即刻ポリスが声をかけてくる。

そういえば、オペラ座脇の道路には警察の車がずらりと並んでた。そうか、多分政府の要人が見に来るから、そのための警備なのかも。

入場客の間にワサワサ警官の姿。異様な光景。

正面には黒光りのする間がずらり。

着物姿の人も。みんな盛装で来る。さすがニコラの引退公演

雨のせいか、入り口前に立ち止まる人は少なく、みんなさっさと中に入って行く。うろうろしているのはダフ屋と私のようにダフ屋からではない当日売りを求める人だけ。
そんな中、杖をついたおばあさんがオペラ座前の階段をつらそうにゆっくりと上り始めた。杖をついているために傘がさせない。ちょうどオペラ座前で記念撮影を終えたカップルは、とんとんトンと階段を下りると二人で無言のままおばあさんに傘を差し出した。おばあさんは階段を上ることで精一杯。カップルに気がついているのか気がついていないのか。おばあさんが階段を上りきって入り口に近づいたら、その二人は何も言わずに軽やかに走り去った。おばあさんに声をかけるわけでもなく。こんな小さな親切を見て心が温まる。フランスで見かけるこうした何気ない親切が好きで私はフランスに住んでいる。

ワールドカップ

ニコラの引退日は、サッカーワールドカップ準決勝でもあったのだ。

ブラジル対ドイツはドイツが7−1で圧勝。

勝利を決めた瞬間に歓声が上がるかと思いきや、しーん。我が家の界隈にはドイツ人が住んでいないのか、応援する人もいないのか…。まあ昔からフランスとドイツは仲良くないから、ドイツが勝ったところで「ふんっ」で終わってしまうのかも。

軍事国フランス

いきなり飛行機の爆音が続けざまに聞こえて来た。これがこの時期のパリの名物。7月14日の建国記念日の軍事パレード用の航空隊の練習が始まったのだ。日本では「パリ祭」と言われているけれど、フランスの建国記念日。そして恒例の軍事パレードが行われる。

そして地方都市で見かけた軍事セレモニー。

中央アフリカやマリでの軍事介入に参加した兵士達の3年ぶりの帰国に対するオマージュなのだそうだ。

フランスって軍事国なのだと実感。それにしても街の中心地にこれだけ広い広場がある事もすごいなあと思う。

サンフランシスコバレエ団パリ公演

パリのダンスフェスティバル、レ・ゼッテ・ド・ラ・ダンス・パリ。今年はシャトレ劇場でサンフランシスコバレエ団。

お向かいのテアトル・ド・ラ・ヴィルはアンテルミタンの失業手当改正法に反対して、建物に×マーク。
超人気のピナ・バウシュの公演は、ストライキ派の標的になったらしい。あちこちでストライキによる公演中止情報が入ってくる中、パリ郊外のガール・オウ・テアトルで行われたナナミコウショウと鈴木ユキオのデュエットを見に行った。

ちなみにこのフェスティバルは「アヴィニヨンには行かないよ」という。

最終日を終えて、妙に明るい二人。夜10時開演で、1時間の作品だから、その後にぺちゃくちゃやっていたら最終電車に間に合わなくなってしまう。日曜日の夜は本数が少ないのだ。しかもストライキの影響で、電車情報がコロコロ変わる。

駅に着いたら、若者団体のミニコンサート。集まれば自然と歌が始まる。いいね!

パリでは~

7月なのに気温11度。頼むよぉ~

日本の台風状況も報道されている。 Neoguriと命名されたこの大型台風、韓国語で「狸」だって。なんで?

6月末に始まったソルドもまだ続いているけれど、どこもガラガラで、50%引きは当たり前。

コスプレ大流行のパリ。

号泣議員パリ上陸!

山田マミ プロフィール

幼少よりダンスを始め、80年代はアメリカに没頭するが、今は亡きダンス・ア・エックスでローザスの「オットーネ・オットーネ」を観て、ヨーロッパの歴史の深さに圧倒され、フランスに移住。しかし、言葉の壁に阻まれ、英語圏への脱出を計画。ところがその矢先、腹ぺこで歩いていた私に「ヴォワラ、マドモアゼル」と林檎を差し出してくれたおじさん。レストランに仕入れる林檎が1個足りなくなってもいいのかしらと心配しつつも感動!もしかしたらフランス人ってすっごく優しいかも?脱出計画は一挙に吹っ飛び、フランス定住を即決める。住んでみたら奥が深いフランス生活。1年が2年になり、、、あっという間に13年。住めば都のフランスはパリで、納豆と豆腐を食べ、中華街でベトナム麺をすすり、日曜日はマルシェで季節の野菜と魚を買い、時に日本のカボチャを育て、楽しく過ごしております。

 
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