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ニュース・コラム

山田マミのやっぱり、パリが好き

山田マミのやっぱり、パリが好き

フランス・パリ在住の山田マミさんが、現地発信の最新ダンス情報をタイムリーにリポート!
ダンスだけでなく、ワイン、フェスティバル、市場などなど、パリっ子たちの日常生活も、
山田マミさんによる独自の視点でお伝えします。動画によるダンス映像の配信も見所です!

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5月1日

5月といえばスズラン。君影草、谷間の姫百合ともよばれる白くて小さな釣り鐘型の花。冬は地下でじっとしていて、春になると緑の細い筒状の葉がわさわさと出てきて、あっという間に緑の葉を開き、そして小さな白い花を咲かせる。でも、香りが良くて清楚というイメージからは想像もできないほど生命力が強くて、地下茎でどんどん広がって、こんなところにまでスズランが…と驚く。ツレはそれが嫌でガンガン引っこ抜いている。なにも花が咲いているときに抜いて捨てなくても、と思うのだけれど…
今年はバッチリ5月1日めがけて咲いてくれたので、スズラン売って小遣い稼ぎができると楽しみにしていたのに、小雨交じりの天気なので断念。道ではあちこちにスタンドが立っているけれど、そこまでしてまでやる気はないから、家で香りを楽しむことにした。あ~いい香り♡

国民的スター、オーレリー・デュポンの引退

とうとうデュポンが引退してしまう。大好きなダンサーだったからとても悲しい。演目は「マノン」で、デュポンの出演日は早々に完売。切符を買えない人のために18日の最後のステージは、世界各国350の映画館で実況中継。パリ市内の多くの映画館は完売で、国民的スターなのだ。
私は14日のチケットで我慢。手に入ったこと自体、超ラッキー。オペラ座はデュポンのファンで埋まり、すごい熱気だった。

感動して大階段を降りて、何気にショップに入ったら、なんと、今日デュポンの相手役を踊ったミラノスカラ座のロベルト・ボッレのサイン会。ラッキーな日だこと!

今フランスで注目の振付家

クリスチャン・リゾーのトークがポンピドーセンターであった。髭ぼうぼうで超ラフな服装はいつものこと。この彼から、素晴らしく美しい情景が生まれるのだ。

ノルマンディーの火山

フランス北西部にあるル・アーブル。ここに「火山」という劇場がある。Le Volcan。

別に火山地帯でもないのに「火山」という名で火山の形をして、でーんとそびえている。全面改装して1月にオープンしたこの国立舞台で、高谷史郎の世界初演「ST/LL」があると聞いてやってきた。

広々として機能的なホール

黒の革張りの座席に音響効果の高い天井。シックでリッチ!

トイレもおっしゃれ~

でも、洗浄機能は付いていない。まあ、こちらではほとんど普及していないからね‥。

この素敵な劇場にふさわしく、高谷史郎の新作「ST/LL」の世界初演は、研ぎ澄まされた空間に広がる美と、少し変わった登場人物の世界に引き込まれた1時間半でした。

日本では来年1月23、24日にびわ湖ホールにて。ぜひ!
https://www.biwako-hall.or.jp/performance/2015/10/05/-stll.html

さて、せっかく来たので簡単に街並み紹介。

駅を降りてしばらく歩くと運河が見える。でかい。

そこに立ち並ぶ四角い箱。オーギュスト・ペレによるもので、街並みは世界遺産に登録されている。

真四角の建物がずらり。

味気ないコンクリの建物に見えるけれど、実はこれが凝っている。

柱に施された装飾が、建物ごとに違うのだそうだ。これなら酔っ払って帰っても家を間違えることはない、はず。

植木までこれだもの。

これが現代美術館

このサン・ジョセフ教会の内部が超近代的で圧倒された。

塔の中までステンドグラス。110メートルあるのだって!

道路も綺麗で歩行者と自転車道がはっきり。これなら自転車にひかれることもない、はず。

そんな中にひっそりと佇むノートルダム教会。

シーンと静まり返った内部。誰もいなくて、ツンとカビ臭い匂いが鼻をつく。何世紀か前にタイムスリップしたような感じだった。

ル・アーブルは有名な港でもあるのだ。

世界各国の旗がなびいて、もちろん日本のも。

船がずらりと並ぶ港。

こちらは海岸。泳ぐにはまだ早いし、この天気じゃあどうにもならない。この辺りは水温が低いし、天気も悪いことが多いので、泳げる期間は短い。右側の白い箱がロッカールーム。お金を払って一箱借りて、ここで着替える。図々しい奴は空いているロッカーをチョチョイと拝借。
パリ・サンラザール駅から列車で2時間半弱。小旅行にはちょうどいい。

在外研修終了間近、坂田守・長谷川まいこ夫妻

充実した研修期間を過ごされたようです。

爆笑パントマイム・シルヴプレ

パントマイム・シルヴプレの柴崎岳史と堀江のぞみのご両人。パリのベルタン・ポワレでの公演後にパチリ。

昔アヴィニヨンでの路上パフォーマンスを見てファンになりまして、今回ようやくパフォーマンスをじっくり拝見及び爆笑させていただきました。次のパリ公演を楽しみにしております。

ピナの人気は衰えず

ピナ・バウシュが亡くなってからずいぶん経つのに人気は衰えず、劇場前は切符を求める人がずらり。

「1席求む」「2席求む」の紙を持ってチャンスを待つ。

ちなみにフランスではダフ屋行為は違法なので、買った値段と同額か、それ以下で売らなくてはならない。高く売っている人を見かけたらすぐ通報!あるいは絶対に買わないこと。ではなぜ切符を売る人がいるかというと、原因は前売り券システムにある。劇場ではシーズンが終わると次のシーズンの前売りを開始して、劇場にもよるけれど3~5公演の前売りを同時に申し込むと会員になれて安く公演が見られるシステムで、人気公演はこの前売りで完売してしまうことが多い。でも、半年以上先の予定なんかわかるわけないから、せっかく買ったのに行けないことがあるわけで、節約家のフランス人は知人に頼んだりして切符を転売する。これは合理的。ただ不思議なのは、シャトレ劇場やオペラ座前ではこの光景を見かけることはめったにない。なぜかしら?
こうやって劇場前でチャンスを狙う人もいるけれど、劇場によっては開演直前に余った当日券を販売することもあるので、情報は要収集。友人はテアトル・ド・ラ・ヴィルのピナ公演の2時間前に受付横に並んでゲット、しかもポツンと空いていたど真ん中の席に座れたとのことでホクホクしてた。ラッキーだこと!

余った当日券とは、主に予約していたのに来なかった人の切符なので、劇場窓口で切符を受け取る時は、必ず開演の15分前までに行って受け取ること。遅れて行って切符がなくても文句は言えない‥。

それから、劇場側がウエイティングリストを作っているわけではないし、毎回同じ場所に列を作るとは限らないので、辺りでうろちょろしている人に聞きまくること。耳は大きく、目を見開いて、雰囲気をきっちり読んで、情報キャッチ!が基本です。

山田マミ プロフィール

幼少よりダンスを始め、80年代はアメリカに没頭するが、今は亡きダンス・ア・エックスでローザスの「オットーネ・オットーネ」を観て、ヨーロッパの歴史の深さに圧倒され、フランスに移住。しかし、言葉の壁に阻まれ、英語圏への脱出を計画。ところがその矢先、腹ぺこで歩いていた私に「ヴォワラ、マドモアゼル」と林檎を差し出してくれたおじさん。レストランに仕入れる林檎が1個足りなくなってもいいのかしらと心配しつつも感動!もしかしたらフランス人ってすっごく優しいかも?脱出計画は一挙に吹っ飛び、フランス定住を即決める。住んでみたら奥が深いフランス生活。1年が2年になり、、、あっという間に13年。住めば都のフランスはパリで、納豆と豆腐を食べ、中華街でベトナム麺をすすり、日曜日はマルシェで季節の野菜と魚を買い、時に日本のカボチャを育て、楽しく過ごしております。

 
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