
パリの夜のお散歩、ニュイ・ブランシュ
10月の最初の土曜日は、ニュイ・ブランシュ。
少しでも多くを見たいからと、夜7時から始まると書いてあったリヨン駅に行って見たら、看板に偽りあり。7時にイベントが始まるのではなく、7時に係員がクレーン車のボタンを押しただけ。クレーン車の梯子が伸びたから何か始まるのかと思ったら、アシスタントが機材を準備し始めて、当のパフォーマーは誰かとずっとおしゃべりしていて、動く気配なし。おしゃべりが終わったら係員と何処かに行ってしまった。7時半過ぎても何も始まらないので、諦めて場所を移動。日本とは感覚が違うのだった。
小さなアトリエの地下でのパフォーマンスは、なんと作曲家が24時間女性の背中に楽譜を書き続けるというパフォーマンス。刺青ではありません。出来上がるとバイオリニストがそれを見て演奏する。おっしゃれ~
パレ・ド・トーキョーではガンガン音楽が鳴っていたので、派手なイベントでもあるのかと期待して行ったけど、これだけだった。パリの海だそうな。ガイドブックなしだとさっぱりわからん。
オペラ座エトワールのマリー=アニエス・ジロとジュリー・ギベールがシャンゼリゼ劇場でパフォーマンスをした!これが無料とはありがたい。
作品は、ジロがアルルの刑務所に収監されている人たちと一緒に作った作品だそうで、黒い衣装の二人がラヴェルのボレロの曲に合わせて踊った。曲のイメージからするような強い動きはなくて、ポーズをとるような動きだったので、期待していたものとはちょっと違ってしまった。近くで見たらよかったのかも。
ジロは23時から始まるこの公演の前の22時半に別の場所で踊るとガイドブックに書いてあったけれど、時間的・地理的に不可能なスケジュールだから、22時半の公演はビデオ参加かと思って見に行かなかった。あとで聞いたら本当に踊ったらしい。瞬間移動でもしたのかしら。
これがシャンゼリゼ劇場の天井。シックでよろし。
アルマ・マルソーでやっとインフォメーションを見つけてガイドブックをゲット。係りの人からセーヌ川沿いが面白いよと聞いて川沿いへ。
真夜中なのに、歩くのもやっとの人混み。芸術を楽しむというより、ガーデンパーティという感じで、音楽ガンガン、酒もぐびぐび。
橋の上は派手なイルミネーションのクラブと化していて、エッフェル塔が地味に見える。
橋の下はシネマ会場
石のオブジェ。
作者はこの人。
オペラ座は3è scène(トロワジエーム・セーン)で参加。お気に入りのジゼルの背景の納入シーンが放映されていた。
今年は船で参加することもできた。条件は、船に乗って1時間半、白い旗を振ること。1時間半も川の上にいたら凍えてしまうから、見るだけにした。
次々と船がやってきた。これは壮観。でもなんで変な音を出しているのだろう。物を叩く音や唸り声…、あ、戦争や暴力反対のアピールかな。
エッフェル塔はいつもと変わらず、定時のシャンパンフラッシュだけ。
オルセー美術館
コンシエルジュリーが美しいと聞いて行ったら、終わっていて真っ暗。
翌日新聞で見て、ふ~む、これだったのか。
これは超綺麗というか幻想的で、多くの人が立ち止まってシャッターを押していた。
色々あります。
うーん、これは個人で勝手に参加しているニュイ・ブランシュだと思う。
これもただの路上販売。それにしても綺麗なこと!
さすがクリスチャン・リゾー、カッチョイイっ! パリ4区にある市立病院でのインスタレーション。
このインスタレーション、夜7時から朝7時までやっているけれど、入院中の患者から苦情は出なかったのかしら。朝までこの音と光じゃあ眠れないと思うけど。
チェーンソーの音とカンカンと木を叩く音が橋の方から聞こえてきた。どうやら木を切って、それでオブジェを作っているらしい。のんびりやっているようで、冷蔵庫があるし、バーベキューから煙がもくもく。長い一夜だから、腹が減ってはどうにもならんということね。
出来上がりがこれ。
とうとう市庁舎まで歩いてきてしまった。市庁舎前の展示は、氷の上の木のオブジェ。自然にできた形の面白さを展示している。
面白かったけれど、疲れた~。もう夜中の1時半を回っている。さて、メトロで帰ろうと駅に行ったら、全線終夜運転ではない事に気がついた。とほほ…また歩いて家まで帰らなくちゃいけないの~?
10月最後の日曜日から冬時間
冬の到来を告げる冬時間が始まる。時間が変わるのには何かと障害が出ることがあるので、この日にことを起こすのは避けていたのだけれど、やられた。
高速道路をちょろりと走って、料金所でカードで支払って領収書を見て唖然。109ユーロ!冬時間になる日は1時間いつもよりゆっくり寝られるなどとのんびりしたことは言ってられない。一気に目が覚めた。次の料金所で文句を言ったら、「手紙かインターネットで申請してください」とあっさり。申し訳ないの一言もなく。日本のお客様は神様ですのサービス過剰にもうんざりだけれど、こちらのサービス精神のなさにも呆れる。結局は単純な印刷ミスで、正規料金の10.9ユーロで引き落とされていたので安心したけれど、たまげたわ。
