フランス・パリ在住の山田マミさんが、現地発信の最新ダンス情報をタイムリーにリポート!
ダンスだけでなく、ワイン、フェスティバル、市場などなど、パリっ子たちの日常生活も、
山田マミさんによる独自の視点でお伝えします。動画によるダンス映像の配信も見所です!
4月1日はエイプリルフールと復活祭で忙しい
キリスト教の暦は、太陰暦で決まるから、フランスの祝日の一部は毎年変わる。今年の復活祭は4月1日なので、エイプリルフールと重なった。まあ、フランスはエイプリルフールというよりは、ポワソン・ダブリルといって、魚の絵を人の背中にそーっと貼り付けて、気がつかない人をバカにするという、可愛い行事なのだ。
今年もツレは、せっせと魚を作り、背中に貼り付けてくれたけれど、鋭く見破り、そのまま外に出て笑い者なるという恥はかかなくてすんだ。ほっ
まあ、これだけ大きな魚を貼り付けられても、気がつかないほうが間抜けってことですかね
知人が復活祭のケーキを持って遊びに来てくれた。チョコレート型の鶏と卵のデコレーションが可愛い!
山田マミのいい加減お料理教室
キッシュ・ロレーヌを作ってみよう!
フランスではポピュラーなキッシュ。手軽に食べられて、栄養満点。しかも、計量せずに作ってもほとんど失敗しないのが嬉しい。日本にいた頃は作ったこともなかったのに、フランス人の友達からリクエストがくるほどの美味しいキッシュができる私。その秘密のレシピを紹介します。
底の直径28センチくらいのタルト型(6~8人分)の材料:
パイ生地 : タルト型に合う大きさのもの
卵 : 2~4個(卵の大きさにもよりますが、さっぱり系なら大2個、一切れで一食分にしたい、
あるいは超リッチにしたいのなら4個。私は大2~3個)
牛乳 : コップ1~2杯(実は、牛乳の量を測ったことがない…。注ぎ入れたときに、全体が
ひたひたになるくらいで、タルトの淵から溢れず、かつ少なすぎずの目分量。)
玉ねぎ : 2~4個
ベーコン : 100~200g お好みで
フランスでは、ラルドン(Lardon)という、棒切り状のものを使用。スーパーのパック入りで十分。
刻みチーズ、あるいはとろけるチーズ好きなだけ、代わりに生クリームでもOK
塩、胡椒、適宜
早い話が、パイ生地に玉ねぎとベーコンを炒めたものと、溶き卵を牛乳でのばしたものと、とろけるチーズを入れて、オーブンで焼くだけの料理です。
1.玉ねぎは細く切ってベーコンと合わせ、玉ねぎが透明になって、しんなりするまで弱火で炒める。ベーコンの塩味がきついので、塩は加えず軽く胡椒するだけ。ベーコンから脂が出るので、サラダ油は少なめでOK。焦がさないように時々かき混ぜて、蓋をしてから火を止めて、余熱で蒸らすと、しんなり出来上がる。
(マミ風手抜きは、軽く炒めてから蓋をして、火を止めて、余熱で蒸らす、というかしばらく放っておくだけ。)塩気が足りないようならここで調整。
基本のキッシュ・ロレーヌは、玉ねぎとベーコンだけだけれど、ホウレンソウやキノコを足すと色あいが綺麗になるし、栄養のバランスもいい。
その場合は、玉ねぎ、ベーコンを、油をひいたフライパンで、弱火で炒めて、キノコを入れて、最後に軽く塩茹でしたほうれん草を加えてから蓋をして蒸らすと、いい感じに出来上がる。
*これができた頃にオーブンを点火。200度くらいかな。オーブンの大きさによっては180度でも良いかも。
2.卵を割りほぐし、牛乳とませておく
生クリームを入れるとリッチになるけれど、カロリーを気にするなら入れなくても問題なし。その代わりにチーズという手もある。両方入れたら超リッチ!
3.パイ生地を型に伸ばし、フォークなどで穴を開け、玉ねぎなどの炒めた具材を均等に入れる。
4.お好みで、粒胡椒やコリアンダーの種を丸ごと散らすと、食べた時に口の中で風味が広がり、これが好評。ただし入れすぎないこと。クミンをパラパラ入れてもいい。さらに全体に軽く胡椒する。これもお好みで。
5.刻みチーズあるいはとろけるチーズを全体に均等に入れてから、2の卵+牛乳を静かに注ぐ
6.トマトの輪切りやオリーブなどを並べると、これまた綺麗。ただし、具を入れる作業は手早くすること。そうしないと、パイ生地がだらけてしまう。
7.これを熱くなっているオーブンに入れる。
だいたい15分くらいですかね。時間を計ったことがないので、はっきりしたことは言えませんが、いい匂いがしてきたらそろそろ出来上がりということ。オーブンの中を覗いて、上が焦げ付き始めていたら、上火を消すとか、アルミホイルを被せるとか、底が焦げ付きそうだったら火を弱めるとか、あともう少し!という感じなら火を消して余熱で焼くとか、臨機応変に対応してください。
<応用編>
キッシュの中身はなんでもOK。ブロッコリーやカリフラワー、ズッキーニなどの野菜のキッシュとか、ベーコンの代わりに魚のフレークを入れるとか。その場合は、具材に合わせた調味料で味付けしてね。
作るたびに出来具合が違うのもよし、これも話のネタになるので、お気楽に作ってください。
今度醤油味ベースの和風キッシュを作ってみようかなっ。
ちょっとお散歩
夏時間になったせいか、まだ肌寒いけれど、人がわさわさ街に出ている。天気も良いし、散歩にはもってこいの、いい季節になった。
バスティーユ~マレ地区
おっしゃれ~ 思わずついて行っちゃった
こんな一枚板のテーブルを置けるだけの部屋が欲しい…。ここはヴィアデュック・デ・ザール/芸術の高架橋。ゲイジュツしています。
人だかりから中を除けば、ガラス工房。看板がカワイイ
ピアノ工房
モダンな建物のバスティーユ・オペラ座には似つかない手作り風の垣根。ご丁寧に出入り口扉も手作り。よく見ると、その向こうにまだ幼い苗木が。ツタの絡まるオペラ座になるのかなあ。
こんな可愛い壁アートなら許せる
これ全部チョコレートでできてる!
ヴォージュ広場にある帽子屋さん。マネキンの頭がずらりと並んでいるからか、ちょっと不気味で、一人で入る勇気がない
ユニクロと無印良品。どちらもパリでは人気のショップ。
日本製品の人気度は高まっている。トヨタ車をよく見かけるようになった。ジャパンテクノロジーの素晴らしさを感じてもらおうと思ったが、車をポンと買えるほどリッチではないので、ユニクロにした。しかし、夏にヒートテックを着て、冬にサラフィンを着ている。「違いがわからない」という…。ジャパンテクノロジーは効果がないのかと思ったら、「ドライはダメ。自分の汗の匂いで気持ちが悪くなる」と。ということは、ドライ機能は効果があるということなのだ。ふむ。
是枝監督の「3度目の殺人」4月11日公開
これだけ大々的な宣伝も珍しい、かんばれ、日本映画!
シャトレ・レアール地区
もう寿司は、日本独特のものと思ってはいけないのだ。ヌーベル寿司感覚
いいね!ゴルフバッグの植木鉢
パッサージュ。いわゆるアーケード商店街なのだけれど、日本のとは全く雰囲気が違う。この違いは何?
エッフェル塔地区
人だかりをのぞけば、エッフェル塔の置物がずらり。駅構内で堂々と店を広げ、警察が来たら、サッと逃げる。そのすばしこさは一流です。商売も繁盛しているようで、何よりでございます
流石にセンスの良いフランス人。見事な生け花でした。
その横では、虎屋。バリバリの日本空間。だってここはパリ日本文化会館だもの。
サクレクール地区
サクレクール寺院近くのアベス駅のホームは地下23,5m。エレベーターが壊れていると、びょえっと思う。
通勤はつらいよ
ストは続いている。こんな写真を見るにつけ、家賃は高くとも、家が狭くとも、パリ市内に住むのが良いと思う。パリに初めて留学される方、参考にしてください。私の場合、長期のストで散々な目にあったので、セーヌ川の船で通勤できる12区を選んだ。その後しばらくして、14号線が開通。運転手なしの自動運転だから、ストでも100%運行。突然運休になる電車に困惑するストレスから解放されました。
パリの地下鉄6時ごろ。ラッシュです。ホームまでたどりつけない…
無理やり体を押し込んで乗ってくる人もいるけれど、大抵は次の電車を待つ。おしくらまんじゅうは勘弁してほしいということらしい。日本のラッシュにはなじめない人たちです。
このエグさが気に入った!
山田マミ プロフィール
幼少よりダンスを始め、80年代はアメリカに没頭するが、今は亡きダンス・ア・エックスでローザスの「オットーネ・オットーネ」を観て、ヨーロッパの歴史の深さに圧倒され、フランスに移住。しかし、言葉の壁に阻まれ、英語圏への脱出を計画。ところがその矢先、腹ぺこで歩いていた私に「ヴォワラ、マドモアゼル」と林檎を差し出してくれたおじさん。レストランに仕入れる林檎が1個足りなくなってもいいのかしらと心配しつつも感動!もしかしたらフランス人ってすっごく優しいかも?脱出計画は一挙に吹っ飛び、フランス定住を即決める。住んでみたら奥が深いフランス生活。1年が2年になり、、、あっという間に13年。住めば都のフランスはパリで、納豆と豆腐を食べ、中華街でベトナム麺をすすり、日曜日はマルシェで季節の野菜と魚を買い、時に日本のカボチャを育て、楽しく過ごしております。