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ニュース・コラム

山田マミのやっぱり、パリが好き

山田マミのやっぱり、パリが好き

フランス・パリ在住の山田マミさんが、現地発信の最新ダンス情報をタイムリーにリポート!
ダンスだけでなく、ワイン、フェスティバル、市場などなど、パリっ子たちの日常生活も、
山田マミさんによる独自の視点でお伝えします。動画によるダンス映像の配信も見所です!

ダンスざんす

パリ在住のダンサー大高規三子さん。踊るだけではなく、陶芸でも活躍中。

花屋さんにて展示即売会。通りがかりの人が足を止めて、サクッと買って行きました。静かな人気を呼んでいます。この「考える動物たち」シリーズは、鳥、鹿、ウサギと、どんどん仲間を増やしています。
ダンスと陶芸。一見関係がなさそうに見えるけれど、自然を支える土を練っていると、気持ちが落ち着くのだそうです。作品にも土を取り入れて、ナチュラル志向の作品を発表しています。

オペラ座アンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケルの夕べ

すっかり定着したパリ・オペラ座のコンテンポラリープログラム。アンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケル/ローザスの演目は人気があります。古典作品とは違うダンサーの一面が見られて面白い。

藤井美帆さんがお茶目で素敵だった「弦楽四重奏第4番/Quatuor N°4」

紅一点のアリス・ルナヴァンの貫禄勝ち「大フーガ/Die Gross Fuge」

アンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケルの実力を見せつけた「浄められた夜/ Verklärte Nacht」
男と女の感情を、さらりと踊っているように見えるけれど、見終わった後にいくつもの場面がフラッシュバックしてくる。これぞケースマイケル!

オペラ座のガラス窓は、丸い外壁に合わせて微妙に弧を描いていることに気がついた。手が込んでいるのね。

超コンテンポラリーなオペラ座の夕べ

ジェームス・ティエレ、ホフェッシュ・シェクター、イヴァン・ペレス、クリスタル・パイト。今世界で注目を集める振付家4人の作品が一夜にして見られるとなれば、見に行かないわけはないでしょ。期待通りの一夜でした。
座席案内のお兄さんに席を案内されて座ったとたんに、「作品は廊下から始まります」の案内。客席がガラガラな理由に納得して廊下に出ると、ホールが見渡せるバルコニーに陣取る人多数。隙間から割り込んだものの、それを裏切るティエレの演出。ふと気がつくと、背後や足元に奇妙な衣装に身を包んだダンサーが。

ジェームス・ティエレの「Frôlons」は、黒光りする蜂たちが、ガルニエ宮の中を我が物顔で歩き回る。 客と蜂たちを支配する怪しい男たち。のっしのっしと歩く怪物に出くわした時には、ひやりとした。 このあと蜂たちは、吸い込まれるように会場に入り、小さな穴から飛び出して行った。ガルニエ宮は、蜂の巣の中だったのだ。

右から2番目の男性がジェームス・ティエレ

ホフェッシュ・シェクターの「The art of not looking back」がレパートリーに入った!左から3番目が、オニール・八菜さん
ホフェッシュ・カンパニーとは一味違って、洗練された躍動感。

シェクターの作品が女ばかりだったのに対して、イヴスァン・ペレスの「The Male dancer」は、男ばかり。宗教画を彷彿させる作品で、エトワールもカドリーユも分け隔てなく、個性を生かした振り付けだった。 昨年末にアレクサンダー・エクマン振付の「プレイ」で主役を踊ったコリフェのシモン・ル・ボルニュが良い踊りをしていて、舞台経験がいかにダンサーを成長させるものなのかと、改めて感心。

圧巻だったのが、クリスタル・パイトの「ザ・シーズンズ・カノン」。35人のレベルの高いダンサーの群舞は見応えがある。もちろん振り付けもかっこよくて、観客総立ちのカーテンコール。しかも、引退したばかりのマリー=アニエス・ジロが特別出演!

ジロは圧倒的に素敵だった
写真を撮りたかったのに、私の前のおじさん二人は興奮して、携帯で写真にビデオを撮りまくり、それが邪魔でちっとも良い写真が撮れないヨォ!!!

人気の高いマランダン・ビアリッツバレエ団

フランスでは人気のティエリー・マランダン率いるビアリッツバレエ団。兼井美由季さんが活躍しています。(写真右端)
ジェモー劇場にて

驚きの写真がいっぱい!サーカス写真展

お気に入りの劇場、クレテイユのメゾン・デ・ザール。少し早めに行って、展示を見るのが楽しみ。今回は、クリストフ・レノー・ドゥ・ラジュのサーカス写真集。

道化もロックする。カッコイイ

昔は動物を使うサーカスがヌーボーシルクだったのね。もちろん今でも動物サーカスは健在だけれど、今日ヌーボーシルクといえばアクロバットサーカスで、動物は出てこない。時代は流れるのだ。

おっと、今日はここにダンスを見に来たのだった。今日はベルギーのワロン圏のフェスティバルXS。夜7時半から10時まで、8作品の中から自由に6作品を見られるという企画。ロマンチックチュチュを来た日本人男性ダンサーのポスターが気になる。これはハナ・マ振り付けの「スワン」で、写真の人は 三原慶祐さん。でもこの日に踊ったのは石川勇太さんだった。日本人で活躍している人はたくさんいるのだ。

面白かったのが、ローザスのダンサーだったマリオン・レヴィの自作自演のソロ「トレーニング」。
小さなスペースを生かした演出で、さすが、舞台で演じることを知っている。

お犬様に注意

犬は賢い話を二つ。
フランスの日本人向けOVNI新聞によると、乳癌はお犬様が見つけてくれるらしい。キュリー研究所の乳癌探知プロジェクトのホープ犬ニキオス君(写真)は、昨年「フランス英雄犬」として、パリ市庁舎でメダルを授与されている。
検診方法は、研究所が用意した布を乳房に当てて一晩おいて、その布を送れば犬が匂いを嗅いで判断するのだと。乳癌には匂いがあるらしく、ニキオス君は、その匂いを知っているのだと。

すごいなあと思っていたら、ニュースで、1万ユーロ以上の現金を持ち込もうとした旅行者が空港で捕まったと。これもお犬様が探知したとか。フランスには1万ユーロ以上の現金や旅行小切手などを持ち込む時は、申請が必要なのです。昔、下着に300万円隠して入国した人がいたと聞いたけれど、いまではこれは通用しないということですね。
フランスの税関は、日本と違って、どこが税関だかわからないうちに外に出てしまう感じだけれど、実は出口付近に潜んでいるのです。これは怪しいと思う人が近づくと、すっと現れたりしますので、要注意。

パリのお散歩

コンコルド~シャンゼリゼ界隈
コンコルド広場の観覧車がなくなる!?

パリ市長は、市民や観光客の楽しみを奪うのが好きみたいだ。闇販売を防ぐためというけれど、シャンゼリゼのクリスマーケットの中止に続き、コンコルド広場の観覧車まで撤去しろとの御触れ。確かになければ景観は良くなるかもしれないけれど、なければさみしい。怒りまくったオーナーは、最後の3日間、パリ市民に無料乗車サービス。市長への痛烈な批判の手紙とともにね。
では、コンコルド広場から見る最後のパリの景色をどうぞ!

パリの景観は、それはそれは素敵だった。

オベリスク、そして遠くに凱旋門

モンマルトルの丘

オベリスクを上から見たのは初めて

テュイルリー庭園は、上から見るとこんな模様をしていたのだ

オペラ座ガルニエ宮の屋根拡大の図

とても素敵な時間を過ごしました。しかし、寒い。。。。。隙間だらけなので、風がビュービュー入ってくる。冬は防寒をしっかりすべし。雨の日も辛いかも。でも、もうなくなっちゃうのね。

5月19日は「ラ・ニュイ・デ・ミュゼ/美術館の夜」夜8時過ぎでこの明るさは嬉しい。
天気も良いし、美術館はタダだしと、のんびり出かけたのだけど、人気の美術館は長蛇の列。

皆考えることは同じ、タダだから、ね。私はあっさり諦めた。

パレ・ロワイヤル界隈

天気が良いと、わさわさ人が出てくるから、いろんなことが街で起こっている。

演奏するだけではありません。CDもしっかり売っています。

バスティーユ界隈

デモのルートには気をつけよう

パリでは毎日どこかでデモ行進がある。ルートにはテープが張られて、ベンチも使えなくなる。車もバイクも自転車も撤去されてしまう。頑丈な盗難防止のチェーンを、警官はチェーンソーで切って撤去しているのには驚いた。そこまでするか!

オペラ界隈

パッサージュにも色々ある。ここは、グラン・ブールヴァール駅近くのアーケード街。庶民的で気に入っている。職人の店が減って、レストランが増えているのがちょっと悲しい気もするけれど。

バルベス界隈

見捨てられていた歴史的建造物が、映画館として再生した「ルクソール映画館」バルベス駅の真ん前にあったのに、今まで気がつかなかったとは、とほほ…

ここにはお城のような素敵な家があったのに、取り壊されてビルが建つ。近代化も良いけれど、味気ないなあ。

メトロの広告は結構面白い

パリの夏のフェスティバル「レ・ゼッテ・ド・ラ・ダンス

藤田嗣治は人気がある
FUJITAと発音してもらうためには、 FOUJITAと書かなくてはならないのです。そうしないとフュジタになってしまう。だから、例えば村上さんは、MOURAKAMIとなるのです。

ユニクロもダンスしてる。

錦織選手は優秀なのに、なぜか話題に上らない…

そして引きちぎられたポスター。ポスターを破ると公共物棄損で罰せられます。知人の絵描きは、とても気に入ったポスターをどうしても部屋に飾りたくて剥がそうとし、現行犯で捕まりました。とほほ…

パリの街は本当に汚い。ポイ捨て罰金が68ユーロするにもかかわらず、これも伝統なのか習慣なのか街の汚さはちっとも改善されない。誰も取り締まらないし。。

山田マミの簡単フレンチ

いちごが安かったので買ったのだが、美味しくない。。。。(怒)

ジャムにすれば良いのだけれど、せっかくならビタミンCが壊れないようにしたいなあ。それなら、洗って、水を切ってから、砂糖を少々ふりかけて、しばらくすると、あーら、美味しくなった!
こんな調子で、美味しくない果物に当たってしまったら、食べやすい大きさに切ってから、砂糖を少しふりかけて、しばらくおくと、グッと美味しくなる。冷蔵庫で冷やしても美味しいよ〜!!!
食べきれなかったら、冷凍もできる。夏の暑い時には、凍ったまま口の中でシャーベット状を楽しめるし、解凍すると水っぽくなるけれど、ヨーグルトに混ぜたりして、それなりに美味しい。知人は、さくらんぼを凍らせて、冬に凍ったまま食べるのがお好みだそうで。

長ネギの根っこを水につけておけば、もう長ネギを買う必要はないというネットの投稿を信じた私が馬鹿だった。
確かに茎はのびた。でもヒョロヒョロで硬くて食えん。しかも花芽までできている。花を観賞するために育てたのではない。食べたいだけだ。花より団子を望む私。

暑さ、寒さに嵐の5月

氷の聖人がやってくる日、サン・ド・グラスSaint de Glace
夏時間になって日も長くなったし、夏の予感を感じさせるこの季節に、氷の聖人はやってくる。中世からの言い伝えで、5月の12日頃は毎年のように寒さがぶり返すのだ。これがマジで当たる。今年も山では雪、平地でも10度を切った
上の写真は、スペインとの国境近くのビアリッツ。海水浴ができる(と言っても水温は17度くらいだと思う)けど、砂浜には雪

フランスの暦は毎日聖人の名前が付けられていて、5月11日がマメール聖人の日、12日がパンクラス聖人の日、13日がセルヴェ聖人の日となっている。その昔から、この3日間に雪や雹が降ったり、冬のような寒さが戻ると言われていて、今年もバッチリ12日にやってきた。

家庭菜園をする人は、この時期が過ぎてから苗を植えるのが常識。地方によっては25日まで要注意だそうな。5月20日に寒さがぶり返せば、この年のワインはダメらしい。
この時期フランスに来る方は、ジャケットを1枚持って来るべし。

寒さの後は、嵐だった

雷を侮ってはいけない

山にいるわけじゃないし、高い建物がたくさんある街中なら、雷なんか落ちないと思っていた。6時間にわかる雷攻撃。豪雨に雹に、 時々晴れも入り混じる、かなり派手なパフォーマンス。雷が近い場合は、電源を切るようにと言われているけれど、半日電気無しというわけにはいかないし、晴れもあるし、雷は結構遠いから大丈夫かなと気を抜いて電源を入れてしばらくした頃、閃光が走り、ピシッという鋭い音に、なぜか鳥肌が立った。近くに落ちたな。でも電気はつくから大したことないな、とのんびり構えていたら、あ、テレビがつかないじゃん。街灯も、うちの前だけ消えている。まさかと思ってお隣さんに聞いたら、電気系統が全てやられたと。電話もテレビもインターネットもだめ。給湯器もやられたから、お湯も出ないと呆然としていた。
雷がゴロゴロといって、黒い雲が見えて、急に冷たい風が吹き始めたら気をつけろと気象庁が言ってたのは本当だったのだ。
テレビを買い替えて、保険でカバーしようと思ったら、貰い物の古いテレビには領収書がなかった。自腹か。。。

今度はパリが真っ白に!

5月22日、雷がゴロゴロいってるなあと思っていたら、ものすごい勢いで大粒の雨が降り出た。運が悪かったのは、歩道に張り出したレストランの席で食事をしていた人たち。テントがあっても横殴りの雨のせいで、テーブルも服もビショビショ。ビルの中の店に戻りたくても、戻れないほどの雨。陸の孤島だ。追い討ちをかけるように、霰や雹も降ってきた!気温は22度あるのに、雹にあられ!私がいた場所はほんの一瞬の出来事だったけれど、パリ市内の場所によっては、道路が真っ白になったとニュースで言っていた。雪みたいだけれど、雹で道路が真っ白になったのを初めて見た。その後も殴りつけるような雨が降り続き、一部の地下鉄構内が水浸し。メトロも止まったところがあったらしい。
http://www.leparisien.fr/paris-75/paris-inondations-apres-de-violents-orages-des-stations-de-metro-fermees-22-05-2018-7729635.php

これ以降、毎日のように激しい雷雨で、ピカ。ゴロゴロ。バッシャーで、雷と大粒の雨のパフォーマンスが続いている。たまたま入った店で、店員が血相変えているなと思ったら、ストック室がひどい雨漏りだったのだと。
朝は晴天、夕方ごろに怪しい雲がやってきて、夜にかけて雷パフォーマンス。急に暑くなって積乱雲が元気らしい。この前は1日で1ヶ月分の雨が降ったとか、こんなことは9年ぶりのことなのだとか。
世界のあちこちで、異常気象が続いています。

山田マミ プロフィール

幼少よりダンスを始め、80年代はアメリカに没頭するが、今は亡きダンス・ア・エックスでローザスの「オットーネ・オットーネ」を観て、ヨーロッパの歴史の深さに圧倒され、フランスに移住。しかし、言葉の壁に阻まれ、英語圏への脱出を計画。ところがその矢先、腹ぺこで歩いていた私に「ヴォワラ、マドモアゼル」と林檎を差し出してくれたおじさん。レストランに仕入れる林檎が1個足りなくなってもいいのかしらと心配しつつも感動!もしかしたらフランス人ってすっごく優しいかも?脱出計画は一挙に吹っ飛び、フランス定住を即決める。住んでみたら奥が深いフランス生活。1年が2年になり、、、あっという間に13年。住めば都のフランスはパリで、納豆と豆腐を食べ、中華街でベトナム麺をすすり、日曜日はマルシェで季節の野菜と魚を買い、時に日本のカボチャを育て、楽しく過ごしております。