フランス・パリ在住の山田マミさんが、現地発信の最新ダンス情報をタイムリーにリポート!
ダンスだけでなく、ワイン、フェスティバル、市場などなど、パリっ子たちの日常生活も、
山田マミさんによる独自の視点でお伝えします。動画によるダンス映像の配信も見所です!
夏休み
暑いから動きたくないけれど、動かなくても暑いし、有給休暇をこなさなくては損だし、夏にどこにもいかないのもなんだから、じゃあ出かけるかって。暑いのに、何故か今までの習慣で、ここよりさらに暑い南に向かってしまう。
あちこちで見かける自転車積んだバカンス御一行様
バカンスシーズンになると、あちこちで企画されている山歩き大会。マウンテンバイクコースもある。参加料は取られるけれど、道に迷わないように目印がわかりやすくついているし、途中休憩所での飲食もあるので、損をした気分にはならない。一般的に参加料は1000円くらい。途中休憩所には果物、パウンドケーキ、チーズにテリーヌ、飲み物も充実。私はスイカに伸ばす手が止まらない。適度の甘さの水分を体が欲している。飲み物は… おお!さすがフランス、5リットル箱のワインが用意されている。でもこの暑さの中でワイン飲んだら、一気に酔いが回りそうなので、ジュースで我慢。ツレはしっかり飲んでいたけど。
写真右下の四角い箱がワインです。瓶詰めワインは重いし高いから、テーブルワインとして3~10リットル入りの箱詰めを買うことが多い。真空パックなので、味は変わらない。寝かせて味の進行を楽しみにするものではなくて、すぐに飲む用のワイン。瓶だと中途半端に残ったワインの味が翌日に変わってしまってがっくりすることがあるけれど、真空パックは変わらないから、無理やり飲み干す必要もなく、少し飲みたい人には便利なので、最近はこれを買うことが多くなった。もちろん、高級ワインではなくて、あくまでも日常のテーブルワインです。
ワインといえば、ボルドーとか、ブルゴーニュとか、南のイメージが強いけれど、パリにもワイン畑があって、ワインを作っている。モンマルトルの丘だ。私はパリに住みながら、葡萄畑を見に行ったことはないので、雑誌の切り抜き写真での紹介です。
秋には収穫祭があるけれど、行ったことがない。ものすごい人で賑わうそうだ。晴天続きのおかげで、今年の出来は良いらしい。飲んでみたいけれど、超高いし、すぐに売り切れるから、意気込んで買いに走らないといけないらしい。いつか記念にとは思うのだが…。
さてさて、山歩きをしているのだった。キウイに
たわわになったプルーンなどを見ながらのウオーキングは、都会人にとっては新鮮だ。
それにしても暑い。青空は気持ち良いけれど、少しは雨が降らないと、干からびてしまう。
牛も日陰に集まっている。体を寄せ合ったら、余計に暑いんじゃあないかと思うが、聞いても答えてくれない。
どの家の窓もシャッターが閉まっているけれど、留守なのではない。エアコンはほとんど普及していないから、雨戸を閉めて陽が入らないようにして、暑さを防いでいるのだ。留守だろうと思ってイタズラすると、中からコラっと怒られますので要注意。フランスに住もうと物件を探している方、西日が差す部屋は避けた方が良いと思います。夏場の日没(夜9時とか10時)まで西日が入ってくる部屋は、暑くて寝られません。エアコンはないと考えた方が良いです。
フランスのほぼ全土が晴天で、雨が降る気配が全くないと気象庁。1ヶ月に及ぶカラカラ天気で、草が枯れ始めている。地球温暖化は深刻だ。
夜7時なのに38度もある、ということは、今日は熱帯夜?しかし、実はこの後に日本に行って、フランスの酷暑がどれだけ楽かということを思い知るのだった。日本は同じ温度でも湿気が高いからね。12時間の長旅を終えて空港に着き、ホッとしたのもつかの間、外に出た途端、まとわりつく湿気に「息ができない~」。これ、人間の住む環境じゃあないですよ。
時々ある夕立のおかげか、気がついたらズッキーニがこんなに大きくなっていた。この後、長さ80センチのができたとツレが言っていた。ズッキーニもキュウリも、水をやればやるほど大きくなるもので、以前に日本のキュウリを育てた時、いつ収穫して良いのかわからず放っておいたら、ヨーロッパで見かける巨大キュウリになっていた。日本の細いキュウリを求めるのなら、早めに収穫しなくてはいけないこと、日本のキュウリも欧米のキュウリも、キュウリには変わりないことを知った。味は変わらないと思う。もちろん水で膨らんでいるから、水分は多い。
山田マミの簡単フレンチ
巨大ズッキーニが手に入ったら、定番のズッキーニの肉詰めを作ろう!こちらではクルジェット・ファルシーと言います。ちなみにフランス語ではズッキーニのことをクルジェットと言います。
まず、豚の挽肉を買ってくる。ファルシー用の肉(Farce)、あるいはソーセージ用の肉(chair de saucisse)という名前で売ってます。 Farce にはすでにニンニクや香料が入っているので、 私は chair à saucisse を買って、自分で好きなハーブを入れます。その方が安いし。
うちにあるハーブ、なんでも入れちゃいます。ハーブ・ド・プロヴァンス、オレガノ、タイムに粒胡椒。クミンやコリアンダーを入れることも。粘り気が出るまでよく手でこねてね
昨夜の残りのご飯を一掴み、なければちぎったパンを入れてから塩胡椒をしてよく混ぜたら、ズッキーニの真ん中のタネとワタの部分をくり抜いたところに肉を詰めて、トマトのスライを乗せてから、乾かないように刷毛で薄く油を満遍なく塗って、オーブンへ。温度?180度くらいですかしら。高温だと焦げてしまうので、中火でゆったりと。時間?ズッキーニに火が通ったら。竹串などでちょいちょいとズッキーニをつついて、柔らかくなっていたらOKです。目安は、いい匂いがしてきたら、ってところでしょうか。上が焦げてきたら、アルミホイルをかけるとか、温度を下げるとか、臨機応変に。火を止めた後にとろけるチーズをのせてとろりとしたところで、召し上がれ~!
山田マミ プロフィール
幼少よりダンスを始め、80年代はアメリカに没頭するが、今は亡きダンス・ア・エックスでローザスの「オットーネ・オットーネ」を観て、ヨーロッパの歴史の深さに圧倒され、フランスに移住。しかし、言葉の壁に阻まれ、英語圏への脱出を計画。ところがその矢先、腹ぺこで歩いていた私に「ヴォワラ、マドモアゼル」と林檎を差し出してくれたおじさん。レストランに仕入れる林檎が1個足りなくなってもいいのかしらと心配しつつも感動!もしかしたらフランス人ってすっごく優しいかも?脱出計画は一挙に吹っ飛び、フランス定住を即決める。住んでみたら奥が深いフランス生活。1年が2年になり、、、あっという間に13年。住めば都のフランスはパリで、納豆と豆腐を食べ、中華街でベトナム麺をすすり、日曜日はマルシェで季節の野菜と魚を買い、時に日本のカボチャを育て、楽しく過ごしております。