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ニュース・コラム

山田マミのやっぱり、パリが好き

フランス・パリ在住の山田マミさんが、現地発信の最新ダンス情報をタイムリーにリポート!
ダンスだけでなく、ワイン、フェスティバル、市場などなど、パリっ子たちの日常生活も,山田マミさんによる独自の視点でお伝えします。
今後動画によるダンス映像の配信なども予定しておりますので、ご期待下さい!

マークから動画をお楽しみいただけます。

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幼少よりダンスを始め、80年代はアメリカに没頭するが、今は亡きダンス・ア・エックスでローザスの「オットーネ・オットーネ」を観て、ヨーロッパの歴史の深さに圧倒され、フランスに移住。しかし、言葉の壁に阻まれ、英語圏への脱出を計画。ところがその矢先、腹ぺこで歩いていた私に「ヴォワラ、マドモアゼル」と林檎を差し出してくれたおじさん。レストランに仕入れる林檎が1個足りなくなってもいいのかしらと心配しつつも感動!もしかしたらフランス人ってすっごく優しいかも?脱出計画は一挙に吹っ飛び、フランス定住を即決める。住んでみたら奥が深いフランス生活。1年が2年になり、、、あっという間に13年。住めば都のフランスはパリで、納豆と豆腐を食べ、中華街でベトナム麺をすすり、日曜日はマルシェで季節の野菜と魚を買い、時に日本のカボチャを育て、楽しく過ごしております。
 

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2007年7月20~8月19日


「PARIS PLAGE
パリ・プラージュ〈セーヌの浜辺〉
 
 

   恒例のパリ名物、セーヌの浜辺「パリ・プラージュ」。年々充実してくるわりには天気に恵まれないのが、残念。私が写した7月下旬まではよかったけれど、その後20度前後の曇り空の日々が続き、お寒い海岸となってしまった。40度の猛暑に見舞われた皆さんには、うらやましい事かも?でもやっぱり夏は暑くなくちゃ、と思うのです。でも、雨のおかげで、エスカルゴ(カタツムリじゃ!)とキノコは採り放題。さすが食の国フランス。これはこれで良いとするか、というところでしょうかねえ。



 
2007年7月14日~8月5日


「PARIS QARTIER D'ETE パリ・カルチェ・デッテ
 パリにもちゃんとフェスティバルがありますぞ。パリ・カルチエ・デッテ(PARIS QUARTIER D'ETE)。ダンス、演劇、コンサートなどの有料公演から無料パフォーマンスまで、パリのあちこちで行われます。無料と言って馬鹿にしてはいけません。世界各国のプロが演じるので、見応えがあります。
では、見たものを紹介します。

 

これがかの有名なパレロワイヤルの中庭で、開演20分前。赤い垂れ幕の中が会場です。タダ見が出来ないように赤い幕が張り巡らせてあります。ちゃんとお金を払わないとダメという事です。

 


これがその舞台。昼間に撮影しました。左右に客席があって、中央がステージ。ここで、フィリップ・ドウクフレ、ミロンガ・ロイヤル・タンゴ、イスラエル・ガルヴァンのフラメンコの公演が行われました。


 

これがパレ・ロワイヤル広場の切符売り場。パレ・ロワイヤルの地下鉄を出た所、コメディー劇場横の窓口。毎年のこの場所ですが、なんかおもちゃみたいです。ちなみにパレ・ロワイヤルでの公演は有料です。

「Bodies in urban spaces/Willi Dorner編」

 

  これはメトロ6号線のquai de la gare駅。ここが移動パフォーマンスの出発点。それでいつになく人が多く、駅員も怪訝な顔をしていました。この後、パフォーマー達は、町のオブジェと一体化しながら、私たちを先導してくれます。つまり、最初はわけもわからず係員の誘導でたらたらと歩いて行ったのですが、ふと気がつくと、人が道路のベンチの下に潜っていたり、壁と電信柱の間にはまっていたりするのです。歩きながら思わぬ路上観察をしましたので、そのスナップもお見せします。


  歩く途中で見かけた落書き。この辺りはメッカのようです。


 

 

ぞろぞろと歩いております。


★・・


 

終わった後のパフォーマー達。みんないい顔してます。見ている方も満足しておわりました。

  「Bodies in urban spaces / Willi Dorner~STREB Raw / Cru ou brut 公演編」


 

こちらはピクニック気分で見るストレブ・ローの「CRU OU BRUT」。ここは流行のベルシーヴィラージュです。


★・・


  「ベルシー・ヴィラージュ~ベルビル公園編」


 

これは、ベルビル公園でのウイリアム・バートンのコンサート。オーストラリアの大草原を想像させる豊かなコンサート。これまた沢山の人で賑わっていました。

 
2007年7月17日~8月3日


「キューバ国立バレエ団」

 

グラン・パレで行われたキューバ国立バレエ団の公演。毎年7月に行われる「パリのダンスの夏」。今年で3年目を迎え、毎回歴史的建造物の中で行われる。まさに
パリならではの公演会場。公演も素晴らしかったけれど、日頃滅多に行かない場所に入れるだけでワクワクドキドキ。貧乏人はついついこれを借りるのにいくらかかったのだろうかと、懐具合を心配してしまうのでした。


 


これがグランパレの中。この奧に仮設舞台が。それにしても天井の高さといい、スケールの大きさといい、にあっけにとられて公演が始まる前に、すでに興奮状態の私。この横では、キューバのアーティストによる冷蔵庫の展示会があり、その奧で、アリシア・アロンソがインタビューを受けていました。さらに興奮したのは言うまでもありません。

 

2007年7月6日~27日


「アビニヨン演劇祭」
 皆様、かの有名なアビニヨン演劇祭の模様をお伝えします。今年の会期は7月6日から27日までの3週間。去年はジョセフ・ナジ、一昨年はヤン・ファーブルと、ダンス系の招待芸術監督だったので、古くからの演劇祭ファンの不評を買いましたが、今年は演劇畑のフレデリック・フィスバックが取り仕切ったため、ダンスの演目は減りましたが、とりあえず演劇ファンにとっては満足だったのではないでしょうか。とはいえ、ファンよりも「演劇祭ってどんなかなあ?」という観光客のほうが多いという話も聞きますし、正式招待だけが演劇祭ではなく、オフのほうがはるかに劇場数も上演回数も多いので、今年も例年のごとく、という感じだと思いました。プログラミングに関しては、イン、オフのサイトを見てもらう事にして、町の様子を中心にまとめてみました。

  パリから約2時間40分でアビニヨンTGV駅に着きます。アビニヨン・センター駅もありますが、3時間半もかかるので、TGV駅で降りてアビニヨン市内行きのバス(所要時間約15分で1.1ユーロ)を利用する事を勧めます。着いたら目指すは、アビニヨンのシンボル、法王庁!昔ローマ法王がいたところです。内部見学が出来ますが、法王が引っ越す時に大事なものは全て持って行ってしまったので、装飾品はほとんどないそうですが、ガイド付きで見学すると、それなりに面白いそうです。残念ながら私はまだ見学していませんが。で、私は法王庁に入らず、その横の階段をせっせと上り、高台にある庭園から町を眺めるのが好きなのです。それがこの眺め。遥か彼方に山を見て、その手前に森と町と、そしてゆったり流れるローヌ川。そこには有名なアビニヨン橋が見え、その手前にはちっちゃな法王庁の御用達のワイン畑。その向こうには、法王庁の建物の上にそびえる法王の黄金のお姿が!こんな聖なる庭でお昼寝なんて素敵ですが、くれぐれも日射病、熱射病には気をつけてくださいね。暑くて寝られるどころじゃないか。


 

これが法王庁のワイン畑(だと思う)と、その向こう
にはかの有名なアビニヨン橋が。ゆったり流れるは、ローヌ川。 でもPCBで汚染されているので、ここの魚は食べられません。


 

法王庁の横にある大聖堂の上にそびえ立つ金色の像は、南仏の強い日射しに輝いております。こんな近くから拝んだら、ご利益あるかしら?それとも横からじゃあダメ?


 

法王庁広場の横にある騙し絵の描かれた建物。


 

近寄ってみると、本物の窓らしきものもある。ふむ。

  では、この高台から降りて、路上パフォーマーで賑わう様子を紹介しましょう。例年のこの時期はかなり暑いので、日中はパフォーマーが少ないのですが、今年はあまり暑くなかったので、早い時間からパフォーマンス合戦が繰り広げられていました。最初からストリートを目指す人もいれば、自分の公演の宣伝のために街に繰り出す集団もいます。とにかくオフの分厚いプログラムをもらって、町で出会った面白そうな集団の公演に体当たりするのがアビニヨンの醍醐味。あとは、人の噂で何が面白いかの情報をかき集める事が秘訣。まあ、町を歩くだけでかなり楽しめますけどね。


 

駅から法王庁に向かう途中にある、オーロージュ広場のメリーゴーランド。とってもクラシックで豪華。この人混みの中、かなりの場所を取ってますが、これも名物の一つかな。


 

ちょっとした広場に張り出したカフェでくつろぐ人たち。歩く宣伝マン達が次から次へとやってきて、演じたり演奏したり。ちょっと見えにくいですが、赤い窓枠の手前に、宣伝を兼ねたバンドが見えます。


「Studio des Hivernales スタジオ・イヴェルナル~Theatre des Hivernales イヴェルナル劇場

 

  アヴィニヨンには、CDCという振付拡張センターがあります。若手や中堅の振付家を応援してくれる機関です。昨年からスタジオだけでなく劇場も出来て、活動が安定したように見えます。スタジオでは、ダンス公演だけでなく、コンフェランスもあり、いつも賑わっています。センスの良いプログラミングなので、お勧めの劇場です。もちろん、見るだけでなく、自分の作品を売り込んでみたらいかがでしょう!沢山のプロデューサーが見に来るので、世界に羽ばたくのも夢ではありませんぞ。

 

これがスタジオ・イヴェルナルの2階で、毎日お昼から行われるランコントル。毎日5人ほどの振付家が招待されて、作品の事などについて話してくれます。


 

これは、イヴェルナル劇場の入り口。


 

道路に面した壁には、ここで上演される作品の写真と評が張り出されます。これも、公演を見るか見ないかの大きな判断要素となります。ちなみに、夜はこれらのポスターを全部しまいます。日本みたいに一晩中張っておいても問題ない国とは事情が違うのだなあと、つくづく思いました。



  「7月14日、パリ祭編」
 



 
 
 
 



 
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