年配者の生徒さんが多いそうですが。
佐藤「そのミセス・クラスが一番楽しい。生の強さっていうのは若い子よりも年齢をより多く重ねた方のほうがありますね。自分の体が続く限りとか、切実さがあるからでしょう。たとえば手を上げる時、バレエのように美しく踊ることも必要なんですが、フラメンコのダイナミズムっていうのはそれだけではなく、その人のできること、せいいっぱいやるなかから出てくるところにあるんだと思います。」 鍵田「特にフラメンコの場合は、その人が何を考えているかまで、にじみ出てくる。ふだんおとなしくてもスカートを持ってワッと足を踏みならすだけで、実際に弱い存在にはない力強さを持っているのをその人自身が感じとることがよくあるし、逆にいつも強そうにしている人が少し気弱だったってことが出る場合もある。フラメンコは、自分で自分がどういう人間なのかをわからせてくれるようなダンスじゃないかと思うんです。 足がちょっと短くても、太っていても、コンプレックスが多ければ多いほど、フラメンコをとおして自分を発揮できるんですね、それがどうした、それで何が悪いって。自分を勇気づけられる。」 |
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鍵田さんは登場した時に、技術も表現も完璧でその上美しくて話題になりましたね。
鍵田「わぁ、うれしい、でも佐藤が私のパートナーになっていなかったら、もしかしたらもっと堅苦しくフラメンコの道を歩んでいたかもしれません。息をフッと抜けるようなところに良さがあることを忘れてきていたところに、佐藤から、ここで溜め息ついてもいい、大笑いしてもいいんだよ、体を動かすということは特別な人が特別にやる事じゃないんだよということを教わったような気がします。」 |
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今後はどんな作品づくりをしていきたいというヴィジョンをお持ちですか?
鍵田「今までは二人で歩んできて、これからも二人でパートナーとして一つの作品を作っていくことに変わりはないんですけど、これだけ個性が違うので、ここで改めてそれぞれの個性が伸びるような、一人ずつの活動っていうのもあっていいんじゃないかと私たちは思っているんですね。」 佐藤「二人で一緒の時、それぞれの違う世界が繰り広げられるように、また個々の技術を磨いていかなければいけないなって。それをこれからさらに作品に投影していきたいと思っています。」 |
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